兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2005年10月

【月曜】 床ずれ(じょくそう)について

 床ずれは、長い間同じ姿勢を取らなければならない寝たきりや神経麻痺の患者さんにとって気をつけなければならない病気です。痛みや治療の手間だけでなく、細菌感染を起せば高熱が出たり、ひいては命に関ることがあるからです。しかし床ずれは気をつければ予防できる病気でもあります。予防するためには、どんな時に起こりやすいかを知っていなければなりません。
 全身の状態としては、まず栄養です。栄養状態が悪かったり、貧血があると起こりやすくなります。更に基礎疾患、例えば糖尿病などの病気のコントロールが悪いと起こりやすくなります。
 局所の状態としては、床ずれの起こりやすい部分に無理な圧力が掛かっていないかどうか気をつけなければなりません。本人が自力で動ける場合は比較的よいのですが、動けない場合は腰骨やかかとなど骨の出っ張っているところに力が掛かりすぎないように気を配る必要があります。2時間毎の体位変換を行うなど、圧力がかからないように心がけましょう。ベッドの頭側を持ち上げる時は、上げすぎると体がずれて皮膚に無理が掛かるので30度位までがよいでしょう。圧力がかからないためには、ウォーターベッドやエアーマットなどのマットレス、クッションなどの器具を活用しましょう。また、重い蒲団は押さえつけて具合が悪いので、できるだけ軽い蒲団に取り替えるか、直接体に圧力がかからない器具などを使ってもよいでしょう。円座は場所によっては血流を阻害することもあるので避け、エアーマットも空気を入れすぎるとかえって力が掛りすぎることもあるので注意が必要です。
 次に皮膚の清潔を心掛けます。失禁の対策を立てること、そしてまめに洗うか拭くかして、よく乾燥させ、必要であれば軟膏類を塗ります。入浴はとても大事です。
 そして、体位変換をして力が掛からなくなって30分以上経っても赤みの消えない部分ができたら床ずれの初期ですから、マッサージなどは絶対にしないで専門の医師か看護師にご相談ください。

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