兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2006年5月

【金土日】うつ病の予防

 うつ病になる人は、その人の性格に関連している事が多いようです。一般的に何事にもまじめに取り組み、几帳面で、責任感が強く、律儀で社会秩序を重んじるタイプです。ですから会社などの組織に対する忠誠心や愛着が強く、仕事熱心で、人の為に尽くすのが好きな方です。このような人は、例えば昇進、転職、引越しなどの環境の変化をきかっけにうつ病となる事がよくあります。仕事がうまくいかない時でも、周囲に文句を言わず、自分の至らなさを責めて悩んでしまうような誠実な方が多いようです。
 一般にうつ状態は、精一杯頑張りすぎてエネルギーを使い果たした状態です。この場合、治療は適切な抗うつ剤の服用と休養を取り、何もしないで寝ているのが一番です。
 では、うつ病を予防するにはどうしたらいいのでしょうか。それは、性格を変えるのは難しいので、考え方や発想を変えてみる事です。例えば、引越しの時に荷物が山積になっているとします。几帳面できっちり屋の方は張り切って荷物の整理にかかるでしょう。このような時も全部一度にしてしまうのではなく、何日もかけて少しずつすれば良いのです。「今日できることも明日に延ばそう」という心の余裕が大切です。また物事は何でも計画通りにはいかないものです。学校の勉強でさえ、なかなか計画どおりにはいきません。ですから何事も腹8分目、いや7分目くらいで満足する事が大切です。そしてとにかく疲れたら休むことです。少し淋しいことですが、あなたが休んでいても会社はちゃんと機能します。できれば休息を楽しみ、何か趣味でも持てればなお良いでしょう。生活に余裕を持ち、いつの場合も「もうこれしかない」と思い込まないことです。
 以上の事を要約すると次の3つにまとめられます。
 ひとつ、腹8分目ではなく7分目くらいで満足する。
 ひとつ、疲れたら早めに休み、休息を楽しむ。
 ひとつ、今日できることでも明日に延ばす。
 この3つを守ってもうつ状態となったら、近くのかかりつけ医や心療内科、精神科、神経科へ相談される事をお勧めします。

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