2006年5月
【水曜】 足にこむらがえりが起こったら
足がつるのは、ふくらはぎに最もよく起こります。これを、こむらがえりと呼んでいます。こむらとは、ふくらはぎのことです。このふくらはぎの筋肉が痙攣(けいれん)するのが、こむらがえりです。
こむらがえりは、運動中によく起こります。特に激しい緊張状態が続くときや、筋肉が極度に疲れきっているときに起きます。また、水泳中にこむらがえりが起こると、溺れてしまうこともあるので注意が必要です。
足がつってしまったら、あわてないで次のように処置して下さい。
まず、ひざをのばし足先を手で持って下さい。そうして、足の甲がむこうずねに近づく方向、つまりアキレス腱を伸ばす方向に、足首を曲げてやって下さい。くれぐれも方向を間違えてないでください。このとき筋肉は痙攣していて、足首は自由にならないので、それを手を使って引き起こしてやるわけです。こうして、ふくらはぎを伸ばしてやることが、最も大切な応急処置になります。そのまま足先を引っ張っておくと、2~3分でつるのがおさまります。
水泳中にこむらがえりが起こっても、片足で立ち泳ぎしながら、あわてないでこの処置を繰り返して下さい。一旦おさまったら、つった筋肉のまわりをマッサージして下さい。
また、まったく運動をしていないときや、眠っているときに起こることもあります。特に深夜に突然起こると、あわててしまうものですが、今述べた方法で、落ち着いて応急処置を行って下さい。
治療の際に芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)という漢方薬を使う事もあります。
足がつるのは、疲れたときや高齢で血行障害があるときなどが大部分ですが、たびたび起こる場合は、筋肉、すじ、神経、背骨のいずれかに、何らかの異常が考えられます。ビタミン、ミネラルなどが不足したときも起こりやすいと言われています。いずれにしても、たびたび足がつるときは、早めにかかりつけの医師にご相談下さい。