兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2006年8月

【水曜】 肉ばなれを起こしたとき

 スポーツなどの激しい運動、たとえば全力疾走したり、ジャンプで着地した時、歩行中につまずいたり、階段を踏み外したような時に、足の筋肉が急激に縮んだり引っ張られたりします。この時、筋肉の一部が引きちぎれたり傷ついたものを一般的に「肉ばなれ」と言っています。
 その程度は、単に引き伸ばされる場合もあれば、部分的に断裂する場合もあります。「肉ばなれ」を起こしやすい部位は、ジャンプした時などに起こる太もも、サッカーなどで股を強く開いた時に起こる太ももの後ろ側などがありますが、多いのはふくらはぎです。ジャンプの着地や、野球などでの全力疾走、テニスのプレー中によく起こります。
 「肉ばなれ」が起きると筋肉がピシッと音を立てたように感じたり、ふくらはぎが蹴られたような衝撃を受けることが多いようです。「肉ばなれ」が起きた直後は、たいしたことなく過ぎても、次第に痛みが強くなり、腫れたり、関節の動きが不充分になる時は、すぐに運動をやめなければなりません。
 単なる「肉ばなれ」と思っていても、その程度はいろいろあって、時にはアキレス腱断裂もあり、それぞれ治療法や、治療期間も異なります。ほとんどが傷んだ部分の安静や、湿布、リハビリなどで治ります。しかし、断裂したスジや筋肉に対しては手術をしないと後遺症が残るものもあります。
 「肉ばなれ」で皮下出血を起こすこともあります。この場合、皮下だけでなく、もっと奥の方に血液が溜まった時には、それを手術して取り除くこともあります。
 「肉ばなれ」を起こした時の応急処置としては、安静にして患部を高くし、氷で冷やして圧迫することが大切です。この処置で出血や腫れを少なくして、痛みを和らげることができます。
 いずれにしても「肉ばなれ」は、ひどいときは治療に数週間以上は必要となりますので、たかが「肉ばなれ」と思わず、すぐにかかりつけの医師に相談して、場合によっては専門医を紹介してもらい治療を受けて下さい。

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