2006年9月
【水曜】 赤アザと青アザの治療
皮膚科領域のレーザー治療は1983年以降革命的な変化を遂げ、目にみえるキズあとなしに、赤アザや青アザを取り除くことができるようになりました。
赤アザには2種類があり、生まれつき顔や首筋などにできる単純性血管腫と熟した苺の実の様に見える苺状血管腫とがあります。治療はパルス式ダイレーザーという機械で治療を行います。いずれの場合も早期治療が有効です。特に苺状血管腫は、以前は何もしなくても、年齢とともに縮小していくという考えもありましたが、苺状血管腫のなかには何もしないでおくと盛り上がり、その後シワやたるみを残すなど精神的な負担になるため、最近では見つけたらすぐに治療を開始するほうが良いとも考えられています。
青アザにも2種類があり、眼の周囲や額、頬など顔にできる太田母斑と、体のおしり以外の部分にできる異所性蒙古斑(いしょせいもうこはん)があります。治らないと諦めている人が多いようですが、傷を残さずに、治療することが出来ます。QスイッチアレキサンドライトレーザーもしくはQスイッチルビーレーザーなどによるレーザー治療を行います。
レーザー治療は1回の治療で治ることもありますが、たいていの場合は、1~3ヵ月に1回の割合で根気よく繰り返し治療を行います。レーザー治療時には輪ゴムではじく様な軽い痛みを伴ないます。特に子どものアザの場合は、①早く始めた方が皮膚がうすいのでレーザーがよく効く、②レーザー治療時の輪ゴムではじく様な痛みがあるため、小さいうちに治療すると痛みを覚えていないため診療に対する恐怖心がない、③もの心つくまでにアザを取り除くことによって、アザがあることによる精神的な負担をなくす、という理由から早期治療が望ましいと考えます。いずれにしてもアザで悩んでいる方は、近くの皮膚科で一度相談してください。