兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2006年9月

【火曜】 こどもが歯をぶつけた

 こどもは予期せぬ外傷で歯をぶつけることがよくあります。どういった状態かによって対処法が変わってきますので、冷静にお子さんの口の中を観察してください。それには次の4つが重要となります。
 まず、歯が抜けている場合です。この時はすぐに抜けた歯を探してください。泥や砂などで汚れている場合は水道水できれいに洗い流してください。最大のポイントは、絶対に乾燥させないことです。水か牛乳につけてすぐに歯科医院を受診してください。1時間以内なら元に戻る可能性が高くなります。もし探しても歯が見つからなかったら、歯茎に歯が埋もれて見えにくくなっていることがあります。この場合もすぐに受診して下さい。
 次に、抜けそうになってブラブラしている場合です。小さなこどもさんは、誤って歯を飲み込んでしまう恐れがあります。もし気管に入れば大変なことになります。この場合、ハンカチかタオルをそっと咬ませて、すぐに歯科医院を受診してください。根っこが長ければ元に戻し、隣のしっかりしている歯を使って固定します。1カ月くらい固定して様子をみます。
 3つめに、歯が折れている場合です。折れている部分が大きければ、この場合も破片を探してください。歯科治療用の接着剤で破片をくっつけて、元に近い状態に戻すことも可能だからです。破片が粉々になっている場合は元に戻すことは不可能ですので、露出した神経を保護して強化プラスチックで元の歯に近い形にします。
 4つめに、歯はゆれていないが歯茎から軽く出血している場合です。出血はしばらくすると止まりますが、これで安心はできません。歯を打って10日から2週間くらいたってから急に歯が黒ずんでくることがあります。黒ずむのは、歯の神経がやられて死んでしまっているからです。これを放置しておくと神経が腐って歯茎に膿がでてきて、永久歯の歯並びなどに大きな影響を与えます。他の歯と比べて色がおかしいなと思ったら、かかりつけの歯科医院を受診して下さい。

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