兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2006年10月

【水曜】 糖尿病の疑いがあるといわれたら

 糖尿病を疑うのは、ほとんどが検診で尿に糖が出た場合です。それ以外では、のどが渇いてよく水を飲む、おしっこに何回も行く、手足の先がしびれるなどの自覚症状がある場合、また、眼底に異常があったり、過去に4,000g以上の大きなベビーの出産経験のある方、そして、両親・兄弟に糖尿病の人がいる場合などに糖尿病が疑われます。
 さて、尿に糖が出たからと言って、すぐに糖尿病と診断するわけではありません。生まれつき尿に糖が出やすい体質の人もいますし、妊娠中や激しい痛みのある時などにも、尿に糖が出やすくなります。糖尿病は、血液中のブドウ糖濃度いわゆる血糖値が高い状態が持続する時にはじめて診断されます。したがって糖尿病の診断には必ず血液検査が必要となります。
 糖尿病と診断がついても、本物の糖尿病と異なる糖尿病があります。本物でない糖尿病とは、甲状腺や副腎の病気、膵臓や肝臓の病気などで起こった糖尿病で、これらを除外します。
 次に、糖尿病のタイプや程度を判定します。その後、一人一人の状況に応じて、食事療法や運動療法、飲み薬、インシュリン注射療法などの治療方針を決めます。場合によっては、入院が必要なこともあります。
 初期の糖尿病には、自覚症状はほとんどありませんので、ついなおざりにされがちです。しかし、将来に失明や腎不全になる危険性を持ち、心筋梗塞や脳血栓の危険因子にもなるので恐い病気です。
 糖尿病の疑いがあるといわれたら、まず、糖尿病かどうか正しく診断を受けましょう。糖尿病であれば適切な治療法を決めるために、近くの糖尿病の専門医や、病院の糖尿病専門外来を受診することをお勧めします。雑誌や周りの人の勧める民間療法などに惑わされないようにしましょう。

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