兵庫県保険医協会

　最近、お口のにおいが気になる方が多いようです。歯科医院でも口臭の相談が増えています。口臭は、歯をきれいに磨いているようで実は磨けていなかったのが原因ということが多いようですが、歯周病や虫歯が長期的な口臭の原因となっていることもよくあります。また、古くなった歯のかぶせものなどに隙間ができて、そこからくさいにおいがじわじわと出ているケースもあります。
　最近では、いつも歯みがきをしっかりしているのに口臭がするという悩みの方も増えています。においを出しているバイ菌が舌の上についていたりすることがあるのも原因のひとつです。舌をみがく専用の道具なども売っているようですが、使い方をまちがうと、逆に舌や粘膜に炎症を起こすこともあるので注意が必要です。いずれにしても、口臭が気になりだしたら一度歯科医院を受診されることをお薦めします。
　口臭の原因には歯科的な理由によるもののほかに、耳鼻科や内科的なものもあります。前日の食べ物やストレスなど生活習慣などから消化器に炎症を起こしていたり、胃酸が出過ぎたためににおいが出ることもあります。さまざまな原因が考えられるのですが、まずは歯科的な原因を解決することをお薦めします。
　一部の歯科大学病院では口臭専門の外来などを設けているところもあります。こういった診療科では、口のにおいを測る機械などを使います。これによって具体的にどのような成分のにおいがしているのかなどを調べたりします。本当ににおいがしているのか知りたい方などにも向いています。歯科の治療が済んでも、あまり口臭の問題が解決しない場合は、口臭専門外来を紹介してもらうのも良いでしょう。