兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2007年3月

【月曜】 レーザーによる近視治療

 エキシマレーザーというレーザー光線で、目の角膜の表面の形を変えて、近視を治す方法が開発されて20年になります。アメリカをはじめヨーロッパを中心に急速に普及してきました。日本では2000年に厚生省からそのレーザー光線の使用許可がおりました。
 日本では角膜専門の眼科医が、レーザー光線が角膜に対して悪い影響を与えないかどうか慎重に検討をしていたため、使用許可が遅くなりました。研究の結果、角膜に多少の変化が出る可能性はありますが、比較的安全であると認められ、現在に至っています。また、20歳以上で屈折の値が安定している方が手術の適応になります。
 手術の方法は、まず角膜の形や厚さなどの精密検査をします。そして角膜に病気があると術後に合併症がでる可能性がありますので、異常がないかどうかさらに専門的な検査を行います。手術自体は、コンピューター計算により自動的に角膜の表面の形を平らにし、屈折の度数を減らして、近視を軽くします。時間も10分程度の短時間で済みます。
 専門家によるデータでは80~90%くらいの方が目標の屈折の度数になります。軽度・中等度の近視の方の場合はいいのですが、極度の近視の強い方は誤差を生じる事もあるようです。手術を受けられた方の満足度は80%くらいで、不満足な原因は「まぶしさ」を感じることが主なものです。
 手術後、稀に合併症を起すこともあります。角膜に軽い濁りを生じるものが一番多く見られますが、視力に影響を及ぼすほどの濁りはあまりないようです。しかし、手術した後管理が悪いと感染して視力低下を来した例もありますし、手術によって失明状態になった例もあるようです。
 残念ながら、保険では認められませんので自費になります。今後、社会的ニーズは増える事が予想されます。いずれにせよレーザー治療を受ける前に、かかりつけの眼科医に角膜専門の医師を紹介してもらって、よく相談してから治療を受ける方が安全と思います。

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