兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2007年6月

【月曜】 外陰部のかゆみ

 外陰部のかゆみは、いろいろな原因で起こりますが、原因が明らかな場合とそうでない場合があります。原因が明らかな場合は、全身の病気によるものと外陰部の感染によるものとがあります。
 まず、外陰部の感染によるものについてお話します。感染の病気の中で多いのは、外陰・膣カンジダ症とトリコモナス膣炎です。その他にブドウ球菌、大腸菌などによるもの、ウイルス感染症などがあります。
 外陰・膣カンジダ症はよくみられます。セックスによる感染以外に、いろいろな原因によって起こります。症状は、酒粕のようなおりものが多くみられ、強いかゆみを伴います。
 治療にあたっては、セックスによりパートナーとの間で繰り返す、いわゆるピンポン感染を防ぐために、二人で治療することが大切です。トリコモナス膣炎は、泡状のおりものが多くなります。この疾患もセックスによって感染するので、パートナーと二人で治療することが重要です。
 感染以外では、悪性腫瘍のひとつの症状であることもあるので注意が必要です。全身の病気では、糖尿病、肝疾患、腎疾患、ビタミン欠乏症などがあります。精神的なストレスや心因性による例と、自律神経失調症による例もあります。この場合は、ストレスを減らすことで治すことが可能です。
 閉経後、卵巣から分泌されるホルモンが減少し、外陰や膣壁の粘膜や皮膚が乾燥してかゆみを起こすことがあります。また月経のときに、ナプキンにかぶれることもあります。かぶれが治る頃に翌月の月経があるため、またかぶれるといった悪循環で、良くならないこともあります。ナプキンやおりものシートを別のものに変えたり、洗濯する時に柔軟仕上げ剤の使用をやめるだけでもかぶれが治ることもあります。
 外陰部のかゆみは、いろいろな病気の可能性がありますので、専門医を受診して下さい。

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