兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2007年8月

【金土日】ペットボトル症候群

 この暑い夏、喉の渇きをいやすため、水代わりにジュースや清涼飲料水をがぶ飲みしている人はいませんか。近頃、子どもの頃から糖分の多い清涼飲料水を飲む生活習慣が付いた若者が多くなっています。何も考えずに清涼飲料水を大量に飲み続けていると、それまで気づかなかった軽症の糖尿病が悪くなったり、新たに糖尿病を発症したりする人が出てきます。場合によっては意識の障害が出ることもあります。気づかずにいる糖分の摂り過ぎが原因です。自動販売機が普及し、ペットボトルの清涼飲料水を飲み易くなった1980年代半ばから報告され始めたようです。ペットボトルに入った全ての飲み物が悪いと言うのではありませんが、便宜上「ペットボトル症候群」と呼んでいます。俗称で正式な病名ではありません。
 清涼飲料水に、糖分がどれだけ含まれているかを説明しましょう。
 炭酸飲料、コーラ、果汁飲料、コーヒー飲料などの清涼飲料水には約10%の糖分が含まれています。体に良いと考えられているスポーツドリンクでも約6%の糖分を含んでいます。例えば1.5リットルのペットボトル1本で約90~150gになります。これは少なく見積もっても、ご飯2杯分以上のカロリーになります。これを1日2~3本、毎日飲み続ける若者も少なくありません。
 清涼飲料水から過剰に摂りすぎた糖分は何故悪いのか?をもう少し説明します。
 水に溶けている糖分は吸収されやすく、血糖値を急激に上げます。知らずにたくさん飲み続けていると、2~3週から1~2カ月の経過で糖尿を発症し、意識の混濁や昏睡に陥るケースもあります。つまり、一気に糖尿病の悪化した状態になるのです。
 暑い日には特に汗をかくので水分補給が必要ですが、なるべくミネラルウオーターやお茶にしましょう。もし、清涼飲料水を飲む場合には半分にして、同じ量の水かお茶で補いましょう。

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