2007年8月
【月曜】 婦人科と肩こり
肩こりは、女性に多く見られる傾向があり、重たい頭と両腕を支えている首と肩に負担がかかるため、特に首が細くなで肩の人に起こりやすいと言われます。
ではなぜ「肩こり」になるのでしょうか?。それは静脈血のうっ血が原因とされています。血液は酸素や栄養素を運ぶだけでなく、老廃物、つまりいらなくなったものを外に運び出す働きがありますが、こうしたうっ血状態になると、乳酸などの老廃物が筋肉内にたまって周囲の神経を刺激して、筋肉にしこりや痛みを起こすようになってくるのです。これを放置しておくと、しこりや痛みが更に筋肉を緊張させ、血流を悪くさせるようになり、文字通り悪循環を招いてしまうというわけです。
また、更年期障害の症状のひとつとして肩こりが起こることがあります。運動不足や疲労がさらに肩こりを強くします。
日常生活上の注意点としては、長い間同じ姿勢をとらないで時々休むことが必要です。両肩はいつも緊張を強いられているので、肩こりを予防するためには、両腕を肩から上へ挙げてバンザイの姿勢をとり、肩甲骨を動かすなどを心掛けてください。また、マッサージも効果があります。腕、背中、首、最後に肩のマッサージを行います。揉むことと叩くことを交互にすることが効果的です。肩を温めることも大切で、一番簡単な方法はゆっくり入浴することです。シャワーを肩にかけたり、蒸しタオルを肩にあてることも有効で、指圧や鍼灸も効果があります。
これらの方法で効果がないときは、筋肉の異常な緊張をとる薬や漢方療法の内服薬、特に更年期世代の女性では女性ホルモン補充療法が効果があります。
肩こりには、首の椎間板ヘルニアや呼吸器、心臓・循環器の病気によるものなど重大な病気が隠されていることもあります。すなわち狭心症や胃潰瘍、十二指腸潰瘍、肺ガンなどが隠れていることもあります。良くならないときはかかりつけの医師にご相談されることをおすすめします。