兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2007年11月

【火曜】 姿勢が悪いと、歯並びが悪くなるってホント?

皆さんは、日々のちょっとした姿勢の乱れや、寝るときの姿勢、あるいは唇や舌の動かし方によって、簡単に歯並びが変わってしまうということをご存知でしょうか?

例えば、寝るときの姿勢が横向きやうつ伏せであったなら、その姿勢で1日に8時間睡眠をとるとして、1年365日毎日続けるならそれだけで365×8=時間も持続的に、顎や歯並びに一定の方向から力を加えることとなることになります。

一般的に歯列矯正で歯並びを整えるのに加える力は僅か100g~500gいかないくらいの力です。一方成人の頭の重さは5㎏程度ありますので、寝ている間に加わる力は歯列矯正に用いる力より遥かに強い力を毎日持続的に加えているのです。

例として寝ている時の姿勢を中心にお話しましたが、この他、椅子に座る姿勢、机に向かう姿勢、頬杖によっても歯並びがゆがんできたり、(あご)の調子が悪くなったりすることが多く見られます。

 また離乳のときから、正しい食事のとり方、飲み物の飲み方をしっかり身に付けずにいると、やはり歯並びが悪くなります。それは顎の成長を促がすには正しい舌の動かし方と、唇やほっぺたの筋肉の協調作業が欠かせないからです。ですから、顎が正常に発達できずに大人の歯が生えてくると、歯が並ぶスペースが足りなくなって歯並びが悪くなるのです。

このことは小さな子どもたちに歯並びの悪い子がいないことの理由にもなります。

一般的に乳歯の子どもたちに出っ歯や八重歯が無いのは、まだ顎の成長時期で、乳歯が生えてくる3歳くらいまでは舌の動かし方や、頬の動かし方、唇の使い方の影響が出る前だからです。

現代は核家族になり、子どもに対して根気よく姿勢や食事の食べ方を教えることが少なくなってきています。こぼさないように上品に、一口づつ食べさせていては、一向に舌や頬や唇の成長に結びつかないのですが、皆さま、このことはお気付きになっておられるでしょうか?

詳しいお話は専門医の先生にご相談ください。

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