2007年12月
【火曜】 口内炎
様々な原因によって引き起こされる口の中の粘膜の炎症を、総称して口内炎と呼んでいます。ここでは、一般的によく見られる口内炎についてお話します。
第1は「カタル性口内炎」と言われるものです。これは刺激の強いものを食べたり、高濃度のアルコールの飲み過ぎ、喫煙などの限られた原因によるもの、あるいは扁桃炎、気管支炎、胃腸障害などの全身的な原因で起こります。歯肉をはじめ、口の中の粘膜全体が赤くなり腫れます。そして、粘膜の抵抗力が弱まり、尖った歯や、かぶせ、義歯があたることによってそれが刺激になり、ただれや潰瘍ができます。こうなると味覚の異常が現れ、食べ物の刺激に対して過敏になり、口の中がザラザラして"荒れた"という感じになります。
第2は「アフタ」と言われる口内炎です。これは特定の原因が明らかにならず、全身的変調の一症状として口の中に現れます。頬の内側や唇、上顎や舌などにできやすく、周りが赤くその中が白い潰瘍で、米粒くらいの小さなものから大豆くらいの大きさのものまで様々です。一個、時には数個同時にできることもあります。食べ物の刺激に対して強い痛みを伴うことが多いのですが、2~3日目が一番ひどく、だいたい一週間から10日くらいで治ります。
第3は「疱疹性口内炎」と言われるものです。これは子どもがかかりやすく、ウイルスの感染で起こります。唇や歯肉などの粘膜が赤くなったり水膨れができて、それが破れて潰瘍になります。この時、痛みが非常に強く、とくに食事をすると激しく痛みます。また38~40度もの高熱が出ることもあり、頭痛で眠れなかったり、食欲がなくなったりするなど体の衰弱も見られることがあります。潰瘍は2週間くらいで治りますが、ひどいときには適切な治療が必要です。
口内炎はひどくならないうちに、早めにかかりつけの医師または歯科医師に相談しましょう。