2008年1月
【金土日】住宅改修・福祉用具が必要になったら
住み慣れた自宅で老後を過ごしたいと思うのは、誰でもの願いですが、寝たきりの方の行動範囲は限られており、その人を如何に動きやすくするか、また介護者の負担を如何に減らすかが頭を悩ますところです。
日本の住宅は、段差が各所にあり、玄関、和式トイレ、狭い廊下、風呂など、身体が不自由な方が動きにくい構造になっています。
各自治体には、寝たきりの方の障害にあわせて、住宅の中、または屋外で使用するための日常生活用具を給付、お貸しする制度があります。利用者の負担を少しでも軽くするために、いろいろな制度を知っておく必要があります。
身体障害者福祉制度を活用すれば自己負担も少なく、給付内容も豊富ですから、身体障害者手帳をとっておかれることをおすすめします。障害者手帳の申請は、各自治体の障害福祉課が窓口になります。申請の際には医師の診断書が必要ですから、主治医によく相談してください。
身体障害者1級-6級を持っていれば、車イス、歩行器、移動リフト、特殊ベッド、マットレス、エアパッド、特殊便器、体位変換器が利用できます。ひとり暮らしの場合は火災警報器、自動消火器、電磁調理器が利用できます。痴呆性老人の場合は徘徊感知器が利用できます。介護保険を利用すると、認知症の場合は徘徊者の位置検索システム、緊急時の際の緊急通報システムが利用できます。徘徊高齢者家族支援では位置情報検索システム、徘徊感知器などが利用できます。
自宅の段差をなくしたり、手すりをつけたり、床材や扉や便器の取替えなど、住宅改修をしたい場合は、20万円を上限にして給付されます。20万円を超える工事についてはプラス80万円までの助成制度がありますから、各自治体の担当窓口にお問合せください。
以上のサービスは、各自治体によって異なり、自己負担も違ってきます。老人の方は高年福祉介護保険課へ、身障手帳を使われる場合は障害福祉課に相談されることをおすすめします。最近では、各地に地域包括支援センターや在宅介護支援センターが、在宅全般について相談を受け付けています。介護保険を受けておられる方は、ケアマネージャーが相談にのってくれます。