2008年6月
【月曜】 ウイルスやアレルギーによる結膜炎
目の結膜は、白目の表面をおおう部分と、瞼の裏をおおう部分があります。結膜の表面は涙が流れていますが、空気中の紫外線や細菌、ウイルス、花粉、薬品、ハウスダストが入りやすいため、よく結膜炎を起こします。夏の強い日差しの中に長時間いると、白目が赤く充血することがよくあります。赤ちゃんや幼児は、風邪をひいて結膜炎を起こすことがあります。風邪のウイルスが血管を通って結膜にくるためです。
ウイルスが引き起こす結膜炎には、「流行性角結膜炎」と「結膜咽頭熱(いわゆるプール熱) 」、そして「急性出血結膜炎」の3種類があります。
この中で一番多いのが流行性角結膜炎です。これは1年中起こりやすいものですが、とくに夏に多い結膜炎です。結膜が極端に赤くなり、時には耳の前のリンパ腺が腫れることもあります。家族や友人に移しやすいので、注意が必要です。よく手洗いをするとともに、自分の使うタオルは家族と別にしましょう。お風呂は最後に入り、あがったらお湯を流してください。症状が強いときには学校に登校せず、もちろんプールにも入らないようにしましょう。
アレルギーが引き起こす結膜炎として、「アレルギー性結膜炎」と「花粉症」、そして「春季カタル」の3種類があります。どれも痒みが強いために目をこすってしまい、瞼が赤く充血したり、白目が水ぶくれのように腫れることがあります。
アレルギー性結膜炎は、ほこりやダニが引き起こすものです。ソファやエアコンのフィルター、ぬいぐるみなどをこまめに清掃するようにしましょう。アレルギー性結膜炎の重症なタイプを春季カタルと言います。10~20歳前後の男子がかかりやすいとされ、再発を繰り返しますので気をつけておきましょう。
花粉症による結膜炎は、原因をきちんと調べるとともに、対策としては花粉の飛散が多い日は外出を避け、どうしても出掛けなければならない時は、花粉症用のマスク、帽子、マフラーをして、サイドカバーのついた眼鏡をかけるようにしましょう。