2008年8月
【水曜】 巻き爪(陥入爪)とは
巻き爪は、陥入爪とも呼び、爪が横方向に曲がってその端が皮膚に食い込んだ状態をいいます。そのため、痛みを伴ったり、爪の周囲の皮膚が赤く腫れたりします。
原因としては、深爪をしたり、小さく先のとがった靴をはくことや、外反母趾などがあげられています。痛みを伴うとどうしても爪の角を切って深爪をしますが、これを繰り返していると爪はますます食い込んできます。
予防を試みても巻き爪となり痛みを伴ってきた場合は、皮膚科で治療されることをお勧めします。ただし、一概に皮膚科といっても、必ずしも巻き爪の治療を行っているとは限りませんので、受診前に巻き爪の治療を行っているかどうか、もし行っているのであればどのような方法なのかを確かめてから受診されるといいでしょう。
巻き爪の治療には、大きく分けて、矯正する方法と手術的な方法があります。
まず矯正する方法には、爪の先の方にとても弾力のあるワイヤーをかける方法、VHO式といって、爪の根元側にワイヤーをかける方法、人工の爪を装着する方法、ガターといってある種のチューブを入れたりする方法などがあります。これらの矯正方法は、爪の周囲の炎症が軽度な場合や爪が比較的柔らかい場合に行ないます。
しかし、爪の周囲の炎症が強い場合や、爪が硬く矯正が困難な場合は、化学薬品を用いたフェノール法という外科的な治療、つまり手術を行う必要があります。フェノール法とは、食い込んでいる爪だけ細長く根元から切り取って、爪を作っているところを薬品で焼いて、その部分の爪だけが生えてこないようにする方法です。こうすることにより、食い込んだ爪だけが除去されますので、痛みや炎症が治まります。
お話したように、さまざまな治療法がありますので、巻き爪の痛みなどでお悩みの方は、巻き爪を良く扱っている皮膚科を探して受診されることをお勧めします。