2009年2月
【金土日】救急車を呼ぶ前に
「ピーポー、ピーポー」。毎日何度も耳にするこの救急車の音。中では、急病人が救急医療のスタッフの待つ病院に向かって、一刻を争って運ばれているのです。自分だけは、救急車のお世話になるはずがないと他人事のように思って、救急車の正しい利用の仕方を考えてもみなかった方が多いでしょう。
急病人や怪我人がでて救急治療が必要な場合には、119番に電話して下さい。公衆電話では、緊急ボタンを押して119にかけるとつながります。携帯電話から119番する場合は、通報後しばらくの間はメイン電源を切らないこと、運転中は安全な場所に停車してからということに注意しましょう。
119番が通じたら、次のことを慌てないではっきり話しましょう。
住所と誰でもわかる目印、大きなビルの場合はビルの名称と、何階の何号室か、入口はどこが近いかを伝えます。要するに、一刻も速く救急隊が到着するための情報を、まず伝えることです。
次に、どうして怪我をしたのか、病気の場合はどのように発病したのか、現在どのような状態かを、ありのまま伝えます。また、怪我人や病人の数が多いときは、そのことも伝えます。
そして、サイレンが聞こえたら、できるだけ案内する人が出て、救急車を誘導するようにして下さい。
現場に到着した救急隊員には、病人や怪我人の変化、それまでにおこなった救急手当の内容、持病がある場合には、その病名とかかりつけの医療機関名、主治医名など、わかる範囲で伝えましょう。救急車が到着するまでの僅かな時間を利用してメモ書きするか、できれば、病人の健康保険証やお薬手帳などを用意しましょう。なお、これらのものは、普段から、家族の誰もが分かりやすいところにまとめて置くことをおすすめします。
救急病院に到着したら、かかりつけの医師に電話などで連絡してください。これまでの病歴や飲み薬の情報を、運び込まれた病院の担当医宛にFAXしていただく必要があるかも知れません。
軽い病気や怪我で、緊急に救急車で運ぶ必要のない場合や、単なる酔っ払いなどは救急車は利用できません。救急車の数は増えていますが、まだまだ十分ではありません。本当の重病人が手遅れにならないためにも、正しい救急車の利用の仕方に心がけましょう。
救急車を呼ぶところまで至らなくても、休日や夜間などで、怪我や急病のときに困ったら、119番で医療機関の紹介を受けてください。県や市町と医師会が協力して、休日・夜間の急病に備えて救急医療体制ができていますのでご安心ください。