2009年2月
【木曜】 口臭に悩むあなたへ
口臭は、病気が原因である病的口臭と、それ以外の生理的口臭に分けることができます。
口臭の原因となる病気には、虫歯や歯周病といった歯や歯ぐきの病気、副鼻腔炎いわゆる蓄膿症などの鼻の病気、咽頭ガンや扁桃炎などの喉の病気、胃潰瘍や逆流性食道炎などの胃や食道の病気、そして肺炎・肺ガンなど肺の病気などがあります。糖尿病や肝臓病も口臭の原因といわれています。
口臭の原因がそういった病気であるならば、治療が必要ですので、歯や歯ぐきに異常があれば歯科を、そうでなければ耳鼻咽喉科、あるいは内科を受診することをおすすめします。
生理的口臭は病気ではなく、ニンニクなどの強いにおいの食べ物や、お酒、タバコが原因で発生する口臭です。そういったものに心あたりがあれば、摂取しないようにすればよいでしょう。
ただ実際は、「病院で診てもらっても異常なしと言われる」とか、「食べ物にも心あたりはないが、口臭がある」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
あなたの口臭の悩みは、次のどれでしょうか。
まず、自分では自分の口臭は気にならないけれど、他人から臭うと言われたのでしょうか。この場合は、病院に行き病的口臭でないならば、悩む必要はまったくありません。指摘した人の方に問題があると考えられます。
次に、他人には何も言われないけれど、自分の口臭がくさいのではないかと悩んでいるのでしょうか。まったく無臭の口臭などないのですから、それは世界に一つだけの自分のにおいであると、自信を持ちましょう。いやそれでも、他人はくさいと思っているに違いないので、外出するのもいやになってきたという方は、一度、精神神経科や心療内科にご相談ください。心のケアが必要かも知れません。
最後に、においは主観的なものであり、その人の文化的な背景にも影響されます。果物の王様ドリアンのにおいは、多くの日本人には悪臭に感じられるでしょうし、納豆のにおいは欧米の方には我慢できないにおいともいわれています。また、いやな上司のにおいは数メートル離れても息が苦しく感じるのに、恋人のにおいは残り香さえも惜しく感じるのが人間というものです。口臭でお悩みであれば、一度周囲との人間関係を見つめ直してみましょう。もしかしたら解決のヒントが見つかるかもしれません。