兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2009年5月

【木曜】 くり返す膀胱炎の予防

 膀胱炎は大腸菌などの細菌が膀胱に入って、膀胱粘膜に炎症をおこす病気です。膀胱炎になると、排尿時に痛みがあったり、排尿後もすっきりせず、何回もトイレに行きたくなるというような症状が出てきます。また、普段は透明な尿に濁ったり血が混じったりすることもあります。
 この膀胱炎は男性にくらべ、女性に圧倒的に多い病気です。女性は尿道が短く、尿道口が膣や肛門に近いために細菌が膀胱に入り、膀胱炎になる頻度が高くなるのです。もし、膀胱炎のような症状が出たら、自分で判断しないで必ず医療機関を受診してください。
 膀胱炎は、尿検査で尿の中の細菌や白血球を確認することで簡単に診断がつき、抗生物質などの飲み薬で大抵はすぐに治ります。しかし、なかなか治らない場合は注意が必要です。また、一度治ってもすぐにまた膀胱炎になったり、頻回に膀胱炎をくり返す人も多く見られます。
 膀胱炎をくり返す人は、日常生活で次の7項目を注意すればかなり防ぐことができます。
 第1に、普段から水分をたくさん摂るようにすること。
 第2に、尿を我慢しないようにすること。
 第3に、排便の後にお尻を拭く時は、前から後ろに拭くようにすること。
 第4に、性行為の前後は、できれば入浴やシャワーなどで陰部を清潔にすること。
 第5に、腰や下腹部を冷やさないようにすること。
 第6に、便秘にも注意すること。
 第7に、疲れすぎないように気をつけ、睡眠は十分にとること。
 以上のことに注意すれば、かなり膀胱炎は予防することができます。逆に、尿を我慢したり、水分を十分摂らなければ膀胱炎になりやすく、また、何回もくり返すことになりますので注意してください。
 膀胱炎がなかなか治らなかったり、先に述べた7つのことに注意をしていても何回もくり返すような時は、何か他の病気が隠れていることもありますので、必ず泌尿器科を受診してください。

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