2009年6月
【月曜】 うつりやすい結膜炎にご注意
結膜炎とは、眼の白目やまぶたの裏に炎症が起こる病気のことです。赤ちゃんからお年寄りまで、年齢・性別に関係なく起こる病気で、原因はいろいろです。すべての結膜炎がうつりやすいわけではありませんが、特にウイルス性の結膜炎は、非常に感染力が強く、毎年7月から8月をピークに、家庭内や学校・職場などで、しばしば集団感染がみられます。
症状は、眼が赤い、めやにや涙がたくさん出る、まぶたが腫れる、眼がゴロゴロする、眼が痛いなどです。そしてまぶしい、見えにくいなど視力の障害をきたすこともありますし、発熱やのどの痛み、全身倦怠感など、眼以外の症状を伴うこともあります。ウイルス性結膜炎は非常にうつりやすいのが特徴です。早期の受診、早期の治療が大事です。
現在、ウイルスに対する特効薬はありませんが、細菌などの感染も考えて、抗生物質や消炎剤の眼薬などで行ないます。治るまでに2~3週間かかる場合もあり、何より人にうつさないように気をつけることが最も重要です。
注意点としては、眼をこすったり、さわったりしないこと、よく手を洗うこと、タオルは別々にすること、眼薬は結膜炎の眼だけに使うこと、他の人の眼には使わないこと、お風呂はなるべく最後に入ることなどです。また学校やプールは許可があるまで休んでください。 ウイルス性結膜炎がうつってから症状が出てくるまでには数日間の潜伏期間がありますので、しばらくの間は油断は禁物です。家族全員が次々にうつってしまうことも珍しくありません。うつりやすい結膜炎かそうでないかがすぐにはわかりにくい場合もあります。その場合は念のためうつりやすい結膜炎と思って気をつけてください。
いずれの結膜炎でも、早めに眼科専門医を受診し、適切な治療を受けることが予防にもつながります。