兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2009年10月

【金土日】新型と季節性のインフルエンザ-予防と受診-

 新型インフルエンザが日本で最初に発生した5月には、各種の祭りや会合の中止、学校閉鎖などで、大流行するまでの時間稼ぎをしましたが、封じ込めることは不可能でした。8月後半、厚労省は『本格流行』を宣言しました。秋から冬に向けても増加が予想され、「どうすれば重症化を防げるか?」に関心が移ってきています。
 重症になる可能性があるのは、重い喘息や、透析が必要な腎臓の病気、抵抗力が低下する慢性の病気を持つ人、妊婦などと考えられています。しかし、このことは従来の季節性インフルエンザでも変わりがありません。つまり、新型の方が際立って重症化するという証拠は日本では見つかっていません。新型と季節性のインフルエンザの両方に共通した注意を守ることで十分予防できると考えられています。
 予防法を確かめておきます。
 うがいや手洗いは、外出後に、できれば外出中にも、するようにしましょう。手は石鹸を用いて水道の水を流しながら15秒間、丁寧に洗います。家庭では特別なアルコールは不要です。
 マスクはインフルエンザを人にうつさないためには有効ですが、予防という面からいうと、想像されている程の効果はありません。驚かれるかもしれませんが、これがエチケット・マスクといわれる理由です。マスクに頼り過ぎないようにしましょう。  季節性のインフルエンザのワクチンは、例年の8割以上が確保されていますが、新型のワクチンは年末までに、国産では必要量の1/5~1/3の量しか確保できません。緊急輸入するものについては、安全性や副作用に関して、いろいろな問題点が指摘されているのが現状です。
 目下のアドバイスとしては、例年と同じく、季節性インフルエンザ・ワクチンを11月~12月に受け、日常生活では予防を、より熱心に励行することをお勧めします。
 次に、いわゆるタミフルなどの薬について、お話しましょう。
 専門家によると、病気の期間を1日だけ短くするだけで、それ以上の劇的な効果を期待するのは正しくないそうです。外国ではこの薬が効かない場合も報告されています。また、国や県が確保している量にも制限があり、我々は薬に頼り過ぎないように心がける必要があります。
 最後に、医療機関に受診する時の心がけについてお話します。
 インフルエンザにかかったかな?と思ったら、病院や医院に必ず電話を入れてください。他の人とできるだけ接触しないように配慮した時間などを指示してくれる筈です。それに従ってください。その時は必ずマスクをしましょう!待合室や診察室で、慢性の病気を持った人たちにうつさないように、みんなが気をつける必要があるからです。

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