兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2009年10月

【木曜】 急な胸の痛み-さぁどうしよう!

 急に胸の痛みを起こす病気はたくさんあります。心臓や大動脈の病気、肺や肋膜の病気、食道や肝臓・胆道の病気、筋肉痛、神経痛、精神的なもの等です。
 これらの中には緊急に治療しないと命にかかわるものが数多くあります。したがって、胸痛が生じた際に最も大切なことは、「すぐに治療しなければならないかどうか」という緊急度の判定です。その際に役に立つのは、痛みの起こり方と持続時間です。
 大まかに言えば、くり返し起こす痛みでは、痛みが生じてもしばらくすると消えてしまい、持続時間が短いものは緊急度が低いものがほとんどです。「安定型狭心症」や「逆流性食道炎」「横隔膜ヘルニア」「筋肉や骨格の痛み」「不安神経症」などの病気があります。
 急な胸の痛みの緊急度を判断するためには、痛みの持続時間が重要になります。一般に、急に痛みが起こって、いつまでも痛みが続くような場合は、緊急に対処しなければならないことが多いようです。
 まず、緊急に受診しなければいけないのは「不安定狭心症」です。これは「心筋梗塞」と同じような対処が必要です。それまで狭心症がなかったのに新たに起こってきた狭心症や、それまで安定していた狭心症が悪化してきた場合や、安静にしている時にも起こる狭心症です。  次に、急な強い痛みがいつまでたっても消えない場合も、すぐに治療しなければならないことが多く、「解離性大動脈瘤」や「肺塞栓症」「気胸」と呼ばれる、命にかかわる病気が多数あります。  さらに、糖尿病では、内臓神経が障害されているために、ほとんど胸の痛みを感じない場合がありますので、注意を要します。
 その他、痛みが続いても、筋肉を傷めただけとか、神経痛や精神的なものなどは、確実にそれとわかっていれば緊急に受診する必要はないでしょう。
 また、危険な不整脈が起こったときの胸苦しい感じを、痛みと感じる人もあります。したがって、痛みの持続時間とともに、痛み以外の症状や全身状態も考慮して、少しでも不安があれば、早めの受診やかかりつけ医への相談などを行ってください。

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