2010年1月
【金土日】がん検診のすすめ
わが国の死因の第1位は悪性腫瘍、つまりがんで約32%、第2位は心臓病で約16%、第3位は脳卒中で約13%です。
2008年の厚労省の発表では、がんによる死亡者数は34万3千人で、このまま推移すると、2017年には3人に2人ががんにかかり、2人に1人ががんで亡くなる、即ち、死亡の原因の5割をがんが占めることになります。
男女に共通するがんは、肺がん、胃がん、肝臓がん、大腸がんが上位を占めています。男性に特有の前立腺がんや、女性に特有の乳がん、子宮がんにも気をつけたいものです。
今後ますます増えると思われるがんの早期発見のためには、がん検診を受けることをおすすめします。
かかりつけの医療機関で血液検査を受け、肝臓の検査で異常があれば、精密検査を受けてください。ひどい貧血があれば、血液のがんや大腸がんを疑い更なる検査を受けてください。6週間以上続く咳があれば胸部レントゲンを受け、がんの疑いがあれば、CTや気管支鏡による診断を受けてください。血便があれば大腸ファイバーを受けてください。
がん検診は各自治体が行なっていますので、役所に電話で尋ねて利用しましょう。また、医療機関での人間ドックを利用することも良いでしょう。
検査には、前立腺がんのように血液検査で早期発見できるものもありますが、その他のがんは血液だけでは見つけにくいものです。子宮がんには検診による細胞検査、乳がんにはマンモグラフィや超音波検査、胃がん・大腸がん・肺がんには内視鏡による組織検査、肝臓がんには超音波診断やMRIで病巣を見つけ、皮膚から針を刺して組織を調べてがんを見つけます。
早期がん発見の切り札として登場した、PETと呼ばれる陽電子放射断層撮影でも、どんながんも見つかるわけではありませんし、費用が高く、またまだ定着していません。
いずれにしても、40歳を過ぎたら、積極的にがん検診を受けてください。