2010年3月
【金土日】若い人の薄毛
一言で薄毛と言われる脱毛には色々なものがあり、男性と女性でも脱毛の形は違います。男性で代表的なものは、思春期以降にだんだん生え際が薄くなったり、頭頂部が薄くなる男性型脱毛です。これは最近コマーシャルなどでAGAと呼ばれているものです。
男性型脱毛は、男性ホルモンのテストステロンから作られる物質が髪の成長を抑えることで、毛が産毛のような、短く柔らかい毛になることで発症します。原因は遺伝的な要因もありますが、それだけで起こるわけではなく、遺伝的な要因に食生活や喫煙などの生活習慣やストレスなどが加わって起こると言われています。
次に女性に起こる脱毛の代表的なものは、分け目を中心に頭全体が薄くなるビマン性脱毛です。原因の多くは妊娠や出産ですが、ストレスや過度なダイエット、間違ったヘアーケアーも原因になって発症します。
脱毛の治療は、AGAと呼ばれる男性型脱毛の場合、フィナステリド、商品名プロペシアと言う飲み薬が第一選択です。このお薬は、20歳未満の方や女性は服用することはできません。効果が出るまでに約半年、効果を持続させるためにはさらに続けて服用することが必要です。飲み薬以外にも、ミノキシジルなどの育毛剤を使用することで効果が期待できます。
これらのお薬は医療保険が使えず、自費治療になります。副作用は少ないですが、定期的な検査など、きっちり専門医の管理のもとで使用することが必要です。女性の場合、ビマン性脱毛が妊娠や出産などで一時的にホルモンバランスが狂ったために起こった場合は、治療をしなくても、出産後半年から1年程度で元に戻ります。
しかしこれ以外にも、貧血や甲状腺の機能異常、膠原病など、他の病気が原因で脱毛が起こる場合や、アレルギーや真菌などが原因の脱毛もあり、原因によって治療法も違ってきます。
脱毛が気になったら、自分一人で悩まず、まずは皮膚科のお医者さんに相談してみてください。