兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2010年4月

【木曜】 検診で乳がんを早期発見しよう

 乳がんは、大腸がん・肺がん・胃がん・膵臓がんに次いで、第5位の死亡順位です。女性のがん死亡の約16%を占め、毎年約1万人が亡くなっています。乳がんにかかる危険性は年齢とともに増加します。
 乳がんは遺伝的、家系的な要素が強く、その他の要因としては妊娠・出産歴が無い、母乳を与える機会が少ない、婦人科のホルモン補充療法を受けている、飲酒、喫煙等です。
 先ず、自分で乳房をチェックしましよう。生理のある人は生理終了後4~5日後に行なってください。乳房にしこりが無いか、乳房の皮膚にえくぼ・くぼみがないか、乳首から分泌液が出ていないか、乳首に痒み・ただれは無いか、鏡の前で両腕を上げて、正面・側面・斜めを見てください。人差し指、中指、薬指をそろえて、指の腹で乳房を押さえながら、乳頭部から始めて、渦巻状に外へ外へと指を移動してください。しこりがあれば指の腹に「コリン」とした感じで触れます。平たく押すように触れることが大事です。指先でつまんではだめです。右乳房は左手で、左乳房は右手で行なってください。
 次に、仰向けになってチェックしましょう。右乳房では右肩にタオルを敷き、右肩を上げ、先ほどと同じ操作をしてください。左乳房も同じです。
 医療機関では、乳房を上下、斜めに圧迫してレントゲンを取るマンモグラフィ検査、必要があれば、超音波検査やMRI検査を行ないます。異常が見つかれば、その部位から細胞や組織をとって検査します。
 乳がんの治療には手術、化学療法やホルモン療法などの薬物療法や放射線療法があります。これらをうまく組み合わせて治療します。手術治療は以前は乳房を全部とるのが普通でしたが、最近は乳房温存手術と呼ばれる、乳房を残す手術が中心となっています。
 是非、自治体が行なう乳がん検診を受けられることをお勧めします。また、乳腺専門医を受診して検査を受けてください。乳がんは早期であればほぼ完全に治る病気です。

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