2010年5月
【火曜】 歯ぎしり
夜寝ているときに聞こえる「キリッキリッ」という嫌な音。あまりいい感じがしません。場合によってはいびきよりも耳障りなこともあります。
歯ぎしりは医学的に3つに分類されています。
1つめは、上下の歯を「ギシギシ」とこする状態で、一般的に歯ぎしりと言われるものです。就寝時におこるのがほとんどで、周りの人に迷惑をかけるのがこのタイプです。
2つめは、上下の歯を食いしばる状態です。音が出ないため歯ぎしりと思われることが少ないのですが、昼間でもおこる事が多いものです。これを夜間だけでなく昼間もしている場合は、非常に悪影響が大きく、歯周病や顎関節症、虫歯を悪くするもとになります。
3つめは、上下の歯を「カチカチ」と噛みあわせる歯ぎしりで、少ないタイプです。
歯ぎしりの原因は様々で、現在のところ明らかではありません。噛み合わせや、親知らず、ストレスなど精神的なものも原因であると言われています。
治療法として一番行われているものは、口の中に取り付ける器具である、マウスガードと呼ばれるものがあります。歯ぎしりによって、歯が削られたり、欠けたり、折れたり、歯周病や虫歯を進行させたり、顎関節症を起こしたり、悪くするきっかけになったりと、実に様々な悪影響があります。マウスガードでこれらの悪影響を防止することができます。
ただ就寝時の装着には違和感を感じ、慣れるまで苦労される方もいます。取りつけても歯ぎしり自体がなくならないこともありますが、歯ぎしりの音が減ったり、歯ぎしりによって歯が擦り減ったりしなくなります。
また、マウスガードを取り付けることで歯ぎしり自体がなくなってしまった方は、その後は不要ですが、取り付けて寝れば朝起きた時に顎の調子がいいとか、顎がだるくないと言われる方には、引き続き使っていただく場合もあります。
歯ぎしりでお困りの方、朝起きると顎のだるい方、歯が歯ぎしりで擦り減ってきている方は、是非一度かかりつけの歯医者さんにご相談されることをおすすめします。