2010年7月
【金土日】旅行の時の注意点-特に病気をお持ちの方へ
夏は、家族やお友達で旅行を計画している人も多いでしょう。旅行は身も心もリフレッシュされますが、思わぬ病気やけがをする場合もあります。特に高齢者は慢性の病気を持つ人が多く、体力に余裕がありません。安全に楽しく旅行をするために、今回は一般的な国内旅行を中心に、その注意点をお話します。
まず、計画に無理は禁物です。計画は体力の無い高齢者に合わせられれば良いのですが、場合によっては若い人との別行動も考えましょう。また、旅行前は体調を整えて、早めに準備をし、いつもの時間に寝るようにしましょう。慢性の病気を持つ人は、主治医の先生に前もって相談しておくのもいいですね。もちろん、毎日飲んでいるお薬は忘れずに、保険症とともにお薬手帳も持って行きましょう。
次に旅行中の注意です。服装は旅先の気候に合わせてゆったりとしたものとし、履きなれた靴で、荷物は少なくしましょう。荷物は手に持つよりウエストバッグや肩から下げるカバンのほうが安全です。 旅行の行き帰りは、たびたび休憩をはさみ、これからの季節は汗もかきやすいため、適度な水分の補給をしましょう。飲み物はお水やお茶よりも、甘めのスポーツドリンクを、のどが渇く前でも少しずつ飲むようにして下さい。そして目的地に到着したらまずは休憩をとり、観光から帰ったらうがいと手洗いを忘れないでください。
旅行中の食事は、薬を飲む時間を守るためにも、いつもと同じ時間に食べましょう。美味しいものがたくさん出ますが、下痢や便秘になりがちですので、食べ過ぎず、あっさりした薄味がいいですね。もちろん生モノには注意し、炭酸飲料、アルコールは控えましょう。特にアルコールの飲み過ぎは、夜中のトイレも多くなり、酔っぱらって転ぶ危険性もありますので控えめにしましょう。
温泉は疲労回復や心身のリフレッシュ効果がありますが、一日や二日で大きな効果は期待できません。高齢者には病気のきっかけになることもありますので、何回も入ったり、時間が長すぎたり、熱すぎるお風呂は控えましょう。夜中や明け方の一人きりの入浴は、異常の発見が遅れ、さらに危険が大きくなります。また入浴後は、血圧が下がり気味になりますので水分を補給し、しばらくは安静にしましょう。 最後に、旅行の後に体調に変化があれば、早めにかかりつけ医を受診しましょう。
自分の体と病気を理解し、十分な準備をしたうえで無理せず、楽しく安全な旅行を心がけて下さい。