兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2010年7月

【火曜】 スポーツで歯を失わないために

 近年、健康増進を目的としてスポーツを愛好する人たちが増えています。プロ・アマを問わず、テレビなどで口元にボクサーのマウスピースの様なものを入れている選手を見たことはないでしょうか。これはマウスガードと呼ばれています。
 マウスガードの効能としては、スポーツ時の接触により歯が折れたり抜けたりするのを防ぐ目的、また身体の接触時の脳振盪(のうしんとう)や顎の骨折を防ぐ目的に使われています。
 マウスガードは主に、上アゴの歯の全体に装着します。スポーツの種類によっては上下にするものもありますが、目的は同じです。激しい衝撃の際に歯同士や外からの歯への打撃をやわらげるように設計されています。ちょうどクッションのようなものになるのです。またそうした上下のアゴ同士の激しい接触を防ぐことによって、激しく脳を揺らすという脳振盪を防ぐことにもなります。
 マウスガードの無かった頃は、学校の体育の授業の時でも、上下の歯が激しくあたって折れたり、ヒビが入ったりしたものでした。スポーツ界においても、年々マウスガード装着の義務化の傾向にありますので、学校においても普及を望みたいものです。もちろん、折れたりヒビが入った歯は虫歯などになりやすい危険もあります。
 スポーツ用品店などには、ペーストを熱湯で軟化させたり、ジェル状のものを混ぜ合わせて作るなど、自分自身で作れるマウスガードがあります。しかし自分で作る不正確なマウスガードは、粘膜を傷つけるばかりでなく、アゴの関節も痛める結果となります。やはり、歯科医院で正確で適切なマウスガードを作ってもらうことをおすすめします。
 安全で健康的なスポーツを楽しみ、歯をうしなうことがないようにするため、正確なマウスガードをおすすめします。

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