兵庫県保険医協会

会員ページ 文字サイズ

健康情報テレホンサービス

2010年10月

【木曜】 治る耳鳴りについて

 まわりは静かなのに、「ザー」とか「ピー」などの音がいつも耳に聞こえるのは、嫌なものです。耳鳴りは、片耳に起こることも両耳に起こることもあります。ときには頭の中で鳴ることもあります。

 治る耳鳴りには、自分だけに聞こえる耳鳴りと、稀ですが周囲の人にも聞こえる耳鳴りがあります。

 自分だけに聞こえる耳鳴りの原因としては、耳あか、髪の毛などの異物、急性および慢性中耳炎、老人性難聴などがあります。

 周囲の人にも聞こえる耳鳴りの原因としては、上あごの奥の筋肉や、鼓膜の奥の筋肉の痙攣(けいれん)によるもの、耳のまわりや頭の中の血管の音などがあります。筋肉の痙攣によるものは、「ポコポコ」とか「パチパチ」など断続的ですが、血管性のものは拍動する音です。

 耳鼻咽喉科を受診した場合には、耳鳴りが気になって日常生活を送る上でどのように困っているか、それほど気にならないか、また耳鳴りはどのような姿勢のときに起こるかなど、医師に詳しく症状を伝えましょう。その上で医師は、耳の中や鼓膜の状態を調べます。そのあと、聴力や耳鳴りの大きさを調べます。また、耳のエックス線検査や、必要に応じてCTやMRIなどの検査を行います。さらに、めまいを伴う場合には、めまいの原因を調べる検査や血液、尿、血圧検査を行うこともあります。

ただし、耳鳴りのある人には、何らかの難聴がみられることがよくあります。また、めまいを伴うこともあります。色々な耳の病気があり、そのために耳鳴りが起こることもよくあります。さらに、重大な病気が潜んでいることもあります。ストレスから起こるメニエール病、突発性難聴、あるいは風邪などウイルスに感染して起こる急性中耳炎などは、重い後遺症を残さないためにも早期発見、早期治療が必要です。

 耳鳴りに気がついた時は、すぐ耳鼻咽喉科で診てもらうようにしてください。

2022年 2022年 2021年 2020年 2019年 2018年 2017年 2016年 2015年 2014年 2013年 2012年 2011年 2010年 2009年 2008年 2007年 2006年 2005年
※健康情報テレホンサービス内検索です。