兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2010年10月

【火曜】 赤ちゃんの口腔ケア―いつから、どのように始めるの?

 赤ちゃんの歯のブラッシングはいつから始めたらよいのでしょうか、またどのようにしたらよいのでしょうか? 

よく育児書には、「前歯はガーゼでふいて」とか、「奥歯が生えてきてから」とか、「1歳6カ月から歯ブラシで磨く」などと書いてありますが、実際にその頃、いきなり歯ブラシでブラッシングしようとすれば、ほとんどのお子さんがイヤがります。なぜでしょうか?

 それは、親子ともども歯ブラシに慣れていないからです。1歳6カ月になるまで経験したことのない歯ブラシ、夕食後の眠くなってきた時にいきなり起こされ、ブラッシングに慣れていない不安げな顔のお父さんやお母さんに、いきなり口の中につっこまれてゴシゴシされるのです。何をされるのかと怖くなって、泣いてイヤがるのは当然です。お父さんやお母さん自身も慣れていないので、歯ブラシが舌や歯ぐきにあたって痛いと、ブラッシングが大嫌いになっても仕方ありません。

赤ちゃんの口腔ケアとしてブラッシングをするためには、まず、乳歯が生えた時から歯ブラシに慣らしていかれることをおすすめします。だいたい生後6-7カ月くらいで下の前歯が生えてきます。その頃は何でも口に入れたがる時期です。その時に小さな歯ブラシで「コショコショ」と磨いてあげるのです。本当にやさしい力でコショコショです。決してゴシゴシではありません。時間は4秒くらいで済ませれば、赤ちゃんがイヤがることはないでしょう。こうして歯ブラシを口の中に入れることに慣らし、お父さんやお母さん自身も慣れていくようにしましょう。

 その時大事なのは、お父さんやお母さんがニコニコ笑いかけながら、楽しく磨いてあげることです。鬼のような怖い顔をしてはいけません。時間を3分とか5分とか決めなくてもかまいません。イヤがる時は簡単に、機嫌のいい時はゆっくり丁寧に、少しずつでもいいので必ず毎日続けることが大切です。

 それから何よりも、お父さんやお母さん自身が、まずご自分の歯のブラッシングを毎日行って、その姿をお子さんに見せることが大事なのです。お父さんやお母さんが毎日楽しそうにブラッシングをされていたら、お子さんはいつかブラッシングに興味を持ち、「やってみたいなぁ」と思ってくれることでしょう。

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