2011年1月
【水曜】 「ロコモ」とストレッチ
骨、関節、筋肉など身体を動かす仕組みを「運動器」といいます。
運動器である足腰の働きが衰えたら、介護が必要になってきます。そのような、足腰が弱った要介護になる危険性の高い状態を「ロコモティブ・シンドローム」と呼びます。「ロコモ」と略称されています。
つぎの5つのチェックをしてください。
立って靴下が履けない。家の中でよく蹟く。階段を昇るのに手すりが必要である。横断歩道を青信号で渡りきれない。15分くらい続けて歩けない。このどれかが当てはまれば、ロコモになっていると考えられます。
ロコモの予防体操、「ロコトレ」をしましょう。片脚立ちとスクワット、そして脚の柔軟体操を紹介します。
まず、片脚立ちとスクワットです。
片脚立ちは、目を開けたままで、こけないように、必ずつかまるものがある場所で、片脚を床に着かない程度にあげてください。左右1分間ずつ1日3回行いましょう。支えが必要な方は、机に両手をついておこなってください。
スクワットは、椅子からの立ち上がりをゆっくり行います。そして、まっすぐ立った状態から、椅子に腰掛けるように、お尻をゆっくり下ろします。椅子にお尻が着く直前で1-2秒停止し、そこからまた立ち上がります。深呼吸をするペースで5-6回繰り返します。これを1日3回行いましょう。支えが必要な方は、机に手をついても構いません。スクワットができなければ、机に手をついて、腰を椅子から浮かす動作だけでも結構です。
次に、脚の柔軟体操、ストレッチです。
両脚を前後に開いてください。後ろ側の脚をまっすぐ伸ばしてください。踵を床にしっかりつけて、膝を伸ばします。前側の脚は膝を曲げて体重を前にかけます。ふくらはぎの後が伸びてきますね。この状態を20秒続けてください。
ふとももの前の筋肉を伸ばしましょう。うつぶせに寝てください。そのままの状態で、片方の膝を曲げて踵がおしりに付くまで曲げます。ふとももの前側が伸びてきますね。サッカーの選手は試合前にこの運動をよく行っています。立ってするときは、くれぐれも片手で手すりなどを持って身体を支えて行ってください。
以上がロコトレです。治療中の病気があったり、体調に不安があるときは、まず医師に相談してから始めましょう。無理をせずに自分のペースでおこなってください。