2011年1月
【月曜】 脈がとぶ時-期外収縮ってなあに
心臓には、通常は、規則正しく収縮するように信号を送る部分があり、一分間に何回か収縮させるようになっています。脈を数えている時に脈がとぶように感じたならば、それは不整脈と呼ばれるもので、原因の一つに「期外収縮」があります。
何かの具合で心臓の他の部分が勝手に信号を送り出すと、それがまわりに伝わり、そこが出発点となって心臓が一回収縮します。この収縮は、本来予定されていたリズムよりも早い時期に起こるため、時期をはずした収縮という意味で「期外収縮」と呼ばれます。脈が触れにくかったり、飛ぶように感じるのは、まだ十分に心臓に血液が溜まっていない時期に収縮してしまうからです。
期外収縮は、たまたま検診の時の心電図検査でみつかることもあれば、心臓がキュッと痛いとか、ドクンとするなどの自覚症状を感じて受診した時に見つかることもあります。正常の心臓でも起こるもので睡眠不足、疲労、ストレス、お酒、タバコ、カフェイン等が原因となっている場合もあります。
正常な心臓に起こる期外収縮は怖くありません。しかし、心臓に何か問題があって期外収縮が出ている場合は、治療が必要なこともあります。
24時間心電図をとると、自覚症状が期外収縮によるものかどうかや、一日の期外収縮の回数、どういうときに出やすいかなど診断することができます。自覚症状が強くて困る場合を除いて、原則的には治療の必要はなく、そのうちにほとんど出なくなることもあります。
治療する必要がある場合は、お薬によるものが一般的ですが、最近はカテーテルを使って直接その余分な収縮を引き起こす部分に熱を加えることによって治療する方法もあります。
いずれにせよ、検診で期外収縮と診断されたり、期外収縮が疑われる自覚症状があった場合は、ぜひかかりつけの先生にご相談ください。