兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2011年3月

【水曜】 アザのレーザー治療

 皮膚科領域のレーザー治療は1983年以降革命的な変化を遂げ、目にみえる傷跡なしに、赤アザや青アザ、茶アザを取り除くことができるようになりました。

 赤アザには2種類があり、「単純性血管腫」と、熟した苺の様に見える「苺状血管腫」とがあります。治療は「パルス式ダイレーザー」という機械で治療を行います。いずれの場合も早期治療が有効です。特に苺状血管腫は、以前は何もしなくても、年齢とともに縮小していくという考えもありましたが、何もしないでおくと盛り上がり、その後シワやたるみを残すなど精神的な負担になるため、最近では見つけたらすぐに治療を開始するほうが良いと考えられています。

 青アザにも2種類があり、眼の周囲や額、頬など顔にできる「太田母斑(おおた・ぼはん)」と、体のおしり以外の部分にできる「異所性蒙古斑(いしょせい・もうこはん)」があります。治らないと諦めている人が多いようですが、傷を残さずに治療することができます。これにはアルファベットのQで始まる「Qスイッチアレキサンドライトレーザー」、もしくは「Qスイッチルビーレーザー」と呼ばれるものを使うレーザー治療を行います。

 茶アザの多くは、「扁平母斑(へんぺい・ぼはん)」と言われるもので、青アザと同じQスイッチレーザーで治療を行いますが、再発率が高く、有効率は30%と考えられています。

 一般的に、レーザー治療は1回の治療で治ることもありますが、たいていの場合は、1~3ヵ月に1回の割合で根気よく繰り返し治療を行います。レーザー治療時には輪ゴムではじく様な軽い痛みを伴います。特に子どものアザの場合は、①若い皮膚は薄いので早く始めた方がレーザーがよく効く、②レーザー治療時の輪ゴムではじく様な痛みがあるため、幼いうちに治療すると痛みを覚えていないため、診療に対する恐怖心がない、③もの心つくまでにアザを取り除くことによって、アザがあることによる精神的な負担をなくす、という3つの理由から、早期治療が望ましいと考えます。

 いずれにしてもアザで悩んでいる方は、近くの皮膚科で一度相談してください。

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