2011年3月
【月曜】 IT時代の疲れ目
目はよく疲れますね。目の疲れは軽いものから、目の奥が痛い程の疲れまであります。皆様はどんな時に目が疲れますか。体が疲れた時、仕事に疲れた時、本を長い時間読んだ時、縫い物や編み物をした時、テレビを長い時間見た時などでしょう。しかし最も疲れがひどいのはテレビゲームを長時間した時、パソコンの画面を長時間見た時ではないでしょうか。
このような目の疲れは、目を休めると回復する場合があります。回復する場合は生理的疲労と言われます。これに対して、目を休めても十分な回復が得られない不快な疲労感があります。この状態を「眼精疲労」と呼んでいます。
眼精疲労の原因はいろいろありますが、目の状態に原因があるものは、遠視、近視、乱視、斜視、老眼があります。度数の合わない眼鏡をかけている時も起こります。角膜などの目の病気でも起こります。全身の病気や精神的ストレスなどが原因となることもあります。
外の環境が原因となるものとして、IT時代にはコンピュータを長時間使う時や小さな画面を見続ける時に起こります。その他、紫外線などの有害光線を見る時、あるいは照明がちらついたり、まぶしい時、そして激しく動くものを追っている時にも起こります。
眼精疲労の診断には、眼科的な検査以外に、内科的、神経科的な病気がないかどうかの検査をします。眼精疲労の治療薬は、ビタミンB12の点眼と内服薬を使います。頑固な場合は神経科の薬や漢方薬を使うこともあります。
外の環境で起こる眼精疲労の予防は、出来るだけ眼精疲労を起こさない環境を作ることです。コンピュータを使う時は部屋の明るさを調節し、キーボードの位置を自分に合わせましょう。色画面はやや明るさを抑えたものに設定して、書類の上は300ルクス以上、画面を見るのは1時間以内にして、10-15分は休憩するようにしましょう。目線がやや下になる位置にディスプレイを置きましょう。コンピュータを使う人はまばたきが少なくなるため目が乾きますので、意識的にまばたきをしましょう。涙と同じ成分の目薬を使うことも効果があります。
疲れ目を感じた時は、早めに眼科を受診してください。