兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2011年6月

【金土日】治りにくい水虫

 水虫は白癬菌というカビの一種によって起こる病気です。

 水虫には、3つのタイプがあります。1つは、足の裏などに小さな水ぶくれを作る「汗疱状白癬」(かんぽうじょうはくせん)、2つ目は、趾(あしゆび)の間の皮膚が剥けた状態になる「趾間白癬」(しかんはくせん)、そして3つ目は、足の裏全体が硬くなる「角化型」です。

 このうち、汗疱状白癬と趾間白癬は、比較的治りやすいタイプです。今は、1日1回塗るだけで効く付け薬がほとんどで、少し広い範囲で塗り薬をきちんとつけていけば、十分に治すことができます。それと同時に、汗や入浴後の水分を丁寧に拭き取ることが大切です。

 これに対して、角化型の水虫の治療が不完全なままになると、白癬菌が皮膚から爪に入り込んで、爪が厚くなったり脆くなったりした「爪水虫」になってしまうと、塗り薬だけではなかなか治りにくいものです。それは塗り薬が、硬くなった皮膚や爪には入りにくいためですから、飲み薬が必要になってきます。以前は1年から2年以上は毎日4錠を飲み続けることが必要でしたが、現在は1日1錠でほとんどが1年くらいで治る薬も開発され、以前とは比べものにならないくらい、爪水虫は治りやすくなっています。

 いずれにしても、水虫は根気よく治療を続けることが必要です。治らない水虫の大半は、痒みなどの症状がなくなると、薬を止めてしまうためです。汗疱状白癬や趾間白癬の場合は、少なくとも2カ月以上、塗り薬を続けることが必要です。また角化型や爪水虫の場合は、6カ月程度飲み薬を続ける必要があります。入浴時に石鹸で足全体のみならず、趾の間も丁寧に洗って、清潔にしておくことは言うまでもありません。

 また、水虫と同じような症状を起こしてまぎらわしい、他の皮膚病がいろいろとありますので、皮膚科で白癬菌がいることを顕微鏡で確かめてもらい、きちんとした診断をつけてもらうことをおすすめします。

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