兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2011年6月

【木曜】 男性の膀胱炎

 膀胱炎は、大腸菌などの細菌が膀胱に入って、膀胱の粘膜に炎症を起こす病気です。膀胱炎になると、排尿時に痛みがあったり、排尿後もすっきりせず、何回もトイレに行きたくなるというような症状が出てきます。また、普段は透明な尿が、濁ったり血が混じったりすることもあります。

 この膀胱炎は男性がかかることは少なく、圧倒的に女性に多い病気です。女性は男性に比べ、尿道が短く、尿道口が膣や肛門に近いために細菌が入り、膀胱炎になる頻度が高くなるのです。それに比べて男性は、尿道が長く、細菌が膀胱に侵入する前に排尿で洗い流すことができるために、膨胱炎になることが少ないのです。普通に生活を送っていれば、男性が膀胱炎になることはほとんどありません。

 逆に言うと、男性が膀胱炎を起こすのには何か原因がある場合が多いということです。その原因となる病気があるために、男性の膀胱炎は女性に比べ、治りにくいことが多く、また、再発をくりかえすこともあります。

 男性の膀胱炎の原因の一つとして、前立腺肥大症という病気があります。前立腺が肥大すると、尿の出に勢いがなくなり、排尿し終わるまでの時間が長くなります。また、自分では全部尿を出し切ったつもりでも膀胱内に尿が残るようになってしまいます。そうなると、仮に膀胱に細菌が侵入した場合に、細菌を排尿によって体外に出し切れず、膀胱内で細菌が増えて、膀胱炎を起こしてしまうのです。他に前立腺炎や膀胱結石などの病気でも膀胱炎を起こしやすくなります。また、膀胱癌や、前立腺癌といった重大な病気が原因となっていることもあり、注意が必要です。

 男性で尿の回数が急に増えたり、残尿感や排尿時に痛みがある、また、尿が濁る等の症状が出た時は、膀胱炎を起こしている可能性があります。その場合は、裏になにか病気が隠れていることが多いため、少しでもおかしいと感じたらすぐに泌尿器科を受診するようにしましょう。

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