兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2011年9月

【金土日】帯状疱疹で神経痛を残さないために

 帯状疱疹は、「水痘」すなわち水ぼうそうの原因となる、「水痘・帯状疱疹ウイルス」によって起こる病気です。過去にかかった水ぼうそうのウイルスがそれ以後、体のどこかの神経の中に留まり、疲れなどによって、ウイルスに抵抗する力が弱くなり、このウイルスが再び活発になって帯状疱疹が起こります。体のどこにでも起こりますが、体の片側に、体の神経に沿って、水ぶくれを伴った紅い発疹ができてくるのが特徴です。

 それと同時にほとんどの場合、その発疹に沿って痛みが起こってきます。この神経痛が先に起こるか、発疹が先に出てくるかは、人によって様々なので、帯状疱疹の診断はむずかしい場合があります。

 この痛みの程度も様々で、ごく軽いものから、夜も寝れないほどの痛みが起こることもあります。帯状疱疹の治療には、原因となるウイルスに有効な薬が必要です。この薬の投与が早ければ早いほど、発疹の回復も早く、痛みが残ることも少なくなります。

 かつては、このウイルスに有効な薬は点滴によるものしかなく、場合によっては入院が必要でした。現在は、点滴に匹敵する飲み薬が3種類もあり、冶療を受ける人も楽になっており、効果も早いのが特徴です。この他に、痛み止めやビタミンの飲み薬も必要です。

 但し、腎臓の悪い人はこれらの薬の量を調節しなくてはなりませんので、医療機関を受診したときには、必ず腎臓の病気のことを医師に伝えてください。

 しかしこれらの冶療にもかかわらず、「帯状疱疹後神経痛」といって、痛みが何カ月も残る場合があり、麻酔科で注射で神経をブロックする治療が必要になってくることもあります。

 2010年6月より、この帯状疱疹後神経痛に対しても、有効な飲み薬が発売され、治療の選択肢が広がりました。かつて、帯状庖疹後神経痛のために引退せざるを得なくなった歌舞伎役者がいましたが、そういうことにならないよう、発疹や痛みを感じたらすぐにかかりつけ医に相談のうえ、皮膚科専門医を受診してください。 

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