2012年3月
【水曜】 ピアスによるトラブル
最近では当たり前のようにピアスを着ける人が多くなりましたが、ピアスの穴開けは医療行為です。ピアススタジオと呼ばれる無資格の店での穴開けが流行していますが、トラブルが多く社会問題となっています。また、自分で穴を開けるのもなかなか難しいものです。出来ればピアスは取り扱っている医療機関で開けましょう。形成外科や、一部の耳鼻咽喉科・皮膚科で対応してくれます。
ピアスをあけた後のトラブルには、細菌感染、金属アレルギー、ケロイド、ピアスが埋もれて取れなくなる、耳たぶが裂けるなどが挙げられます。
ピアスによる細菌感染は、穴をあけた直後だけではなく、数年経ってからも起きる可能性があります。赤く腫れる、痛みがある、膿みが出るなどの症状がある時は、できるだけ早く形成外科などの医療機関を受診してください。抗生物質で感染がおさまれば、そのままピアスを続けることが可能です。
金属アレルギーになることもよくあります。ピアス周辺のかぶれが続く場合は、皮膚科でアレルギー検査を受けることをおすすめします。チタンや医療用プラスチックのピアスを使えば、アレルギーを起こしにくくなります。
体質によっては、ピアスの穴を中心にケロイドができる場合があります。ケロイドは手術で取り除くなど、長期的な治療が必要になります。その場合はピアスをあきらめなければなりません。
軸の短いピアスを使用すると、ヘッドやキャッチの部分が皮膚に埋もれてしまうことがあります。簡単に取れる場合もありますが、深く埋もれてしまっている時は麻酔をして取り出します。
フックで引っ掛けるタイプの重いピアスは、長期間使用するとピアスの穴がどんどん長く広がり、最後には耳たぶが裂けてしまいます。その場合は形成外科的な修復手術が必要になります。
このように、ピアスを付けていて何か異常を感じた場合は、早めに形成外科などの医療機関に行くことをおすすめめします。適切な処置を受ければ、これまで通りにピアスによるおしゃれを楽しむことができます。