兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2013年1月

【木曜】 ヘッドホン難聴のはなし

 日常的にヘッドホンで音楽を大きな音で聴く人は、難聴になりやすいということをご存知でしょうか。音を原因とする聴力の障害は、耳の中にある音を感じる細胞が傷つくことで起こります。これは2つに大別されています。

 一つは「急性音響外傷」です。大きな音、例えばダイナマイトの爆発音や激しいロックコンサートなどを聞いて、すぐに難聴になる場合です。もう一つは「慢性騒音性難聴」です。うるさい音を長い期間にわたって聞くことで、徐々に難聴になっていく場合です。ヘッドホン難聴は後者にあたります。

 ヘッドホン難聴の主な原因は、次の3つが考えられます。

 第1は、大きな音を聞くことによるものです。音が大きいほど耳にかかるダメージは大きくなります。電車の中では大音量で聞いていることが少なくありません。

 第2は、長時間聞くことによるものです。耳はダメージを受けても、騒音から離れることで、ある程度回復するものです。しかし耳を休めることをしなければ難聴が進行します。

 第3は、周波数の高い音を聞くことによるものです。耳は高い音によってダメージを受けやすいという特徴があります。音は、空気中を伝わってくる間に周波数は弱まるものですが、ヘッドホンの場合は耳と密着しているので周波数が弱まらず、ダメージは大きくなります。

 ところで、ヘッドホン難聴では、日常会話などには含まれない高い音からだんだん聴力が悪くなります。聴力の悪化に気づかないまま、中音や低音まで聞こえにくくなってしまうことがあります。難聴は、いったん起こってしまうと治りにくいので、予防することが大切です。そのために、次の3つのことに気をつけましょう。

 第1は、適切な音量で聞くこと。ヘッドホンをつけたままでも人の声が聞こえるくらいの音量がよいでしょう。

 第2は、疲れているときは要注意です。疲労やストレス、睡眠不足など体調不良のときは、体の防御力が弱っているため、注意しましょう。

 第3は、耳を休ませる時間を作りましょう。耳にも休息が必要です。休息が難聴の予防につながります。

 耳鳴りや耳が詰まった感じがしたら、早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。

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