兵庫県保険医協会

会員ページ 文字サイズ

健康情報テレホンサービス

2013年8月

【火曜】 在宅療養費を軽減・助成する制度

 まず、医療に関わる負担を軽くするための制度についてお話します。

 現在の医療保険制度では保険料を納めること、医療を受けた時の費用の一部を窓口で負担することが義務とされていますが、この窓口負担金が在宅療養でも限度額を超えた場合、高額療養費支給制度を受けることで軽くすることができます。

 またあらかじめ負担が高額になることが予想される場合は「限度額認定書」を発行してもらっておくと最初から負担が軽くて済みます。 

 次に窓口負担金そのものを助成する制度として、大きく分けて2つあります。

 1つ目は公費負担医療制度です。これにはパーキンソン病などの「特定疾患治療研究事業」や、認知症やうつ病などの精神疾患の治療費を助成する「障害者自立支援医療制度」などがあります。在宅で受けておられる医療がこれに当てはまるかどうか、主治医に確認してみて下さい。

 2つ目は福祉医療制度です。これは身体や精神、知的の各障害者手帳を持っている方を対象に自治体が医療費の自己負担分を助成するものです。助成の対象となる等級や対象については自治体によって違いがあります。ぜひ主治医と相談して、それぞれの手帳の取得とあわせて申請することをお勧めします。

 保険料の負担についても、先ほどの各障害者手帳を持っておられれば「税の障害者控除」を受けることができるとともに、所得税から住民税、各保険料の軽減へとつながっていきます。

 また、この障害者控除は手帳を持っておられない方でも、「要介護認定」を受けた方に適用されますので、各自治体の窓口に問い合わせてみてください。

 さらに、「特別障害者手当制度」というものがあります。これは在宅での療養費を支える給付制度です。在宅で「常に特別の介護を必要とする程度の方」を対象に月額26,260円の手当が支給されるものです。重度等級の障害者手帳を持たれている方だけでなく、介護保険の「要介護4」または「要介護5」の認定を受けておられる方のほとんどが対象となります。

 ぜひ主治医と相談の上、特別障害者手当を申請されることをおすすめします。


2022年 2022年 2021年 2020年 2019年 2018年 2017年 2016年 2015年 2014年 2013年 2012年 2011年 2010年 2009年 2008年 2007年 2006年 2005年
※健康情報テレホンサービス内検索です。