2013年11月
【金土日】ヘルペスってどんな病気?
ヘルペスという病名は最近よく耳にするようになりましたが、正確にはまだまだ知られていないように思います。
ヘルペスとは、ヘルペスウイルスに感染して、皮膚に小さな水ぶくれが出来る病気の総称です。
ヘルペスは大きく分けると、その症状によって「単純ヘルペス」と「帯状(たいじょう)ヘルペス」の二つに分けられます。
まず、単純ヘルペスについてお話します。
これは「単純ヘルペスウイルス」の感染によって起こります。起こりやすい場所は口の周りなどの顔面と陰部です。風邪を引いたときや疲れたとき、また強い紫外線を浴びたり、強いストレスで免疫力が低下した時に症状が出ます。初めに患部に痒みやほてり、違和感を感じて次第に痛くなります。その後赤く腫れ、小さな水ぶくれがたくさん出てきます。普通は、水ぶくれがかさぶたに変わり、10日から2週間ぐらいで治まります。比較的再発しやすい病気ですが、軽症で終わることが多い病気です。
次に、帯状ヘルペス、いわゆる帯状疱疹(たいじょう・ほうしん)についてお話します。
これは、水ぼうそうの原因である『水痘(すいとう)・帯状ヘルペスウイルス』と呼ばれるものが原因で起こる病気です。通常、子どものときにうつった水ぼうそうのウイルスが体に潜んでいて、体力や抵抗力が弱った時に、再び暴れだす病気です。初めに神経痛のような痛みを感じ、後に小さな水ぶくれが帯状(おびじょう)に出てきます。頭や顔、体、腕、足など左右どちらか片側に帯状に広がるのが特徴です。水ぶくれの周りは赤く腫れ、痛みが激しく、熱が出て重症になることもあります。また、水ぶくれがかさぶたに変わって治った後も、神経痛がしばらく残ることもあります。普通は再発しません。体が弱っているときになる病気ですから、栄養を取り体を休めることが大事です。
ヘルペスという病気には近年、非常に有効な薬が開発され効果を挙げています。症状にあわせて、塗り薬、飲み薬、注射薬を組み合わせて治療します。早期に治療を開始すれば軽症で治まることもあります。
異常を感じたら、なるべく早くかかりつけ医や皮膚科専門医に相談するのが良いでしょう。また日頃から、食事や睡眠をきちんととり、疲労やストレスを避け、抵抗力のある丈夫な体を作ることが大切です。