2014年4月
【月曜】 日本における幼児虐待の防止策
幼児虐待には二つの側面があります。一つは虐待を繰り返す親の問題、もう一つは虐待され、いじめられても嫌だと言えず、行動を起こせない子どもの問題があります。
まず、幼児の虐待を少しでも早くなくすために、海外で実践されている「幼児虐待防止プログラム」を紹介します。
幼児の虐待や誘拐の多いアメリカでは、日頃から子どもの危機管理として、虐待予防の家庭教育を行うことが育児の常識になっています。このプログラムの要点は、子どもが性犯罪や暴力の被書に遭いそうになった時、一番目は、はっきりと「NO」と言うこと、二番目に、走って逃げる「RUN」、三番目に、すぐに親や先生に必ず報告する「TELL」というものです。
この3大原則「NO RUN TELL」を、色々な場面を想定しながら、繰り返し子どもに教え込むという内容です。
この訓練を子どもとともに受けることで、間接的に虐待する親の訓練にもなるのです。
次に、現在の日本における幼児虐待に対するシステムは、大きく変化してきました。
近くで幼児虐待を見たり知ったりした場合、医師はもちろん相談を受けた人も、児童相談所や市町村の担当窓口、福祉事務所に報告することが法律で義務づけられています。先ほど申し上げた3大原則「NO RUN TELL」の機能です。児童相談所のホットラインは0570-064-000、0570-064-000です。
誰かに相談することで、虐待のスパイラルから抜け出すことができるのです。
日本では今でも、見て見ぬふりをする文化や、被害者が耐えることを美徳とする文化が残っています。やはり虐待を減らして早く解決するためには、虐待を受けた本人も周りの人間も、はっきりと告発して、公にすることによって解決への道を探ることがとても重要です。
自分がその立場になったとき、また虐待の事実を知った時には、一人で抱え込もうとせず、周囲の人に知らせることが必要です。