2014年8月
【火曜】 鍼灸・マッサージの保険診療の範囲
鍼灸・マッサージ治療の一部に、健康保険が使えるものがあります。
鍼灸治療の場合、神経痛・リウマチ・頚腕症候群・五十肩・腰痛症・頚椎捻挫後遺症の6つの病気のほか、慢性の痛みの病気が保険診療の対象となります。
慢性の痛みの病気とは、慢性的な膝・肘の痛みや頭痛が当てはまります。身体のどこかに、いつまでも治らず、長く痛みがある場合は、一度、各施術所にてご相談ください。
マッサージ治療の場合は、診断名によることなく、筋麻痺・関節のこわばり・その他、痛みや痺れ等があって、医療上マッサージを必要とする症例が、保険診療の対象となります。
主に、脳梗塞・脳出血・クモ膜下出血等の脳血管疾患の後遺症で、筋麻痺や関節のこわばりがある、痛みや痺れ等があれば保険診療の対象となります。関節が動きにくいとか、痛みや痺れがある場合は、一度、各施術所にてご相談ください。
なお、ご注意いただきたいこととして、鍼灸治療・マッサージ治療のどちらの治療の場合にも、医師の同意書または診断書が必要ということです。主治医やかかりつけの医師で診察・検査を受けた上で、発行された同意書を各施術所に持参してください。
また、健康保険を使った鍼灸治療の場合、同一病名での診察・検査以外の医療との併用は認められておりません。
例えば、同意書の病名が腰痛症で、病院・診療所・クリニック等で腰に電気を当てたり、痛み止めの薬や湿布薬をもらった場合は、鍼灸治療の健康保険が使えなくなりますので、ご注意ください。なお、マッサージ治療の場合は、医療との併用は認められており、病院で痛み止めの薬や湿布薬なども医療保険は引き続き使えます。
このように、鍼灸治療とマッサージ治療では、健康保険の取り扱いに多少の違いがあります。また、歩行困難などで施術所で受診できない場合には、自宅に出向く往診も保険適用になる場合があります。
慢性の痛みや身体の動きでお悩みの方は、一度、各施術所にもご相談ください。