兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2014年10月

【金土日】最近の床ずれの治療

 床ずれは、寝たきりや神経麻痺の方など、長い間同じ姿勢を取らなければならない患者さんにとって注意しなければいけない病気です。痛みや治療の手間だけでなく、細菌感染を起せば高熱が出たり、ひいては命に関ることがあるからです。

 しかし床ずれは、気をつければ予防することが可能な病気です。どんな時に起こりやすいか、注意点をお話します。

 まず全身の栄養管理が大切です。血液中の蛋白質が減ったり貧血があると、床ずれが起こりやすくなります。さらに糖尿病などの基礎疾患の状態が悪いと感染を起こしやすくなります。

 部分的な注意点は、床ずれの起こりやすい体の部分に無理な圧力が掛かっていないかチェックしましょう。本人が自力で動けない場合は、骨の出っ張っているところに圧力が掛かりすぎないよう気をつけます。2時間毎に体位を変えて無理な圧力がかからないように心がけましょう。またベッドを持ち上げる時は、30度位までがよいと言われています。上げすぎると体がずれて皮膚に無理が掛かるためです。さらに椅子に腰かける時は、できるだけ腰も膝も直角に曲げて、床に足の裏全体がつくような姿勢をとるようにしましょう。後ろにもたれる姿勢になると、斜めにずれる圧力が皮膚に加わってしまうため、床ずれができやすくなるからです。

 ウォーターベッドなどのマットレスやクッションなどの器具を活用して、圧力がかからないようにすることも大切です。重い蒲団は押さえつけて具合が悪いので、できるだけ軽い蒲団に取り替えるか、直接体に圧力がかからない器具などを使ってもよいでしょう。円座は身体に接触する場所によっては血流を妨げることもあるので避けてください。

 身体の清潔を心掛けましょう。失禁をしたときは、その部分をまめに洗うか拭くかして、よく乾燥させ、必要であれば塗り薬を使います。入浴はとても大事です。

 体位変換をして圧力が掛からなくなって、30分以上経ってもまだ赤みの消えない部分ができた時は、床ずれの初期症状です。マッサージなどは絶対にしないで、かかりつけの医師や看護師、または専門医にご相談ください。

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