2015年2月
【月曜】 市販の点眼薬の正しい使い方
病院や眼科医院で処方される点眼薬は、医師や薬剤師から点眼の仕方や注意が詳しく説明されるでしょうから、それはさておき、一般に市販されている点眼薬は、どのように点眼されているのでしょうか。
市販の点眼薬と言っても、その内容はいろいろあります。まずは、何のための点眼薬なのか、どういう症状のために使うのかを、はっきりさせて購入してください。飲み薬ではあまりないことでしょうが、点眼薬では見当はずれのものを使われていることが結構あります。
次に、点眼の仕方について注意する5つのポイントをお話します。
①少し上を向いて、下まぶたを指で少しだけ引っ張って、そこに水滴を落とすようにすればびっくりしないで済みます。特に子どもさんにはこうしてあげましょう。②スッとするからと言って、あまりに刺激が強いものは避けましょう。角膜や結膜に無用の刺激となります。③すぐに目の充血が取れるタイプのものには、血管収縮剤が入っています。長く差し続けると眼圧が上がって緑内障になってしまう可能性があります。④点眼の時に、さし口が目に触れないようにしましょう。触れると、点眼容器に菌が入って不潔になります。⑤いったん封を開けた点眼薬は、一か月を超えて使わないようにしましょう。
さらに、疲れ目・ドライアイ・コンタクトのための点眼薬の注意点です。
疲れ目の薬は、主な成分はビタミン剤ですが、疲れ目自体、老眼や斜視、眼鏡のレンズのずれ、高い眼圧、ドライアイなど、色々な病気がもとになっていることも多いので、点眼薬で症状が改善しない場合には、早めに眼科を受診してください。
ドライアイに対して、うるおい成分のものをしばらく点眼しても効果のない場合には、眼科を受診して、涙の分泌を促進する点眼薬を処方してもらいましょう。
ソフトレンズタイプのコンタクトを使っておられる場合には、レンズ自体に薬の成分が浸み込んでゆくので、成分の中の防腐剤が少ないタイプのものを選ぶようにしましょう。
市販の点眼薬を使う時には、見当はずれの薬を使って、症状を悪化させたり、手遅れになる危険性がありますので、少し使ってみて効果がなければ、早めに病院や眼科医院を受診することが大切です。