2016年2月
【水曜】 保険でできる形成外科
形成外科とは見た目をよくする医療です。ケガの治療や見た目の先天的な異常、顔や皮膚などの病気をきれいに治す治療には保険が適応されます。逆に、正常と認められる外見をより美しくする、例えばマブタを二重にする、鼻を高くする、胸を大きくする、シミを取るなどの美容的な治療には保険は使えません。
今回は、保険でできる形成外科の治療についてご紹介します。
まずは、傷跡が気になる場所のケガの治療です。
形成外科では、顔などの露出部、つまり目立つ場所の切り傷は、傷跡が目立たない特殊な縫い方をして丁寧に治療します。すり傷も早くきれいに治るようにカサブタを作らない治療を行います。手足などの切り傷、すり傷も同様です。また、事故やスポーツによる鼻の骨や、眼の周りの骨・あごの骨など顔面の骨折も、変形を残さないように治療します。
もう一つは、生まれつき外見上に異常がある場合に、それを改善して社会生活を送りやすい外見にする治療です。唇が割れている「みつくち(兎唇)」、上の瞼が垂れ下がる「眼瞼下垂」や「逆まつげ」、極端に低い鼻やゆがんだ鼻、小さな耳、折れ耳や裂けた耳たぶなどの耳の変形、指が多い・くっ付いているという手足の異常などの手術は、もちろん保険で行います。また、生まれつきの青アザや赤アザなどもレーザーを使って保険で治療できます。
また、膨らんだホクロや、皮膚の良性腫瘍をできるだけ傷跡を残さないように取り除きます。取った腫瘍に悪性の細胞が含まれていないかも検査します。
顔面や皮膚のがんの手術や、手術後の見た目の修復もしています。乳がんで切除された胸をもう一度自分の体の組織を使って再建することも可能ですし、顔のがんでその一部を失った場合にも、社会復帰が可能なように再建しています。やけどの痕や引きつれを改善する治療も保険で行います。
床ずれや潰瘍などの治療も行いますし、匂いの気になるワキガなども、形成外科では保険で治療しています。
その他、見た目が気になる病気やケガでお困りの際は、まずお近くの形成外科にご相談ください。