2016年3月
【水曜】 メタボとロコモ
介護が必要となった主な原因の第1位は脳血管疾患で28%です。第2位は転倒骨折や変形性関節症などの整形外科疾患で22%です。
メタボリックシンドローム、いわゆる「メタボ」になって動脈硬化が進むと、血管がもろくなり、脳卒中や心筋梗塞が起こりやすくなります。若いときからメタボの予防に気をつける生活習慣を身につけましょう。
一方、ロコモティブシンドローム、いわゆる「ロコモ」では、骨や筋肉が弱くなってきて歩けなくなり、介護の必要性が高まります。これは老化とともに進むものですが、努力することにより進行を遅らせることができます。
メタボとロコモの克服は、自立した健康寿命を延ばすための両輪です。この両方を克服できれば、私たちは健康で長生きできるようになります。
メタボは、ウェスト周囲径が男性で85cm、女性で90cm以上あり、高血圧や糖尿病、あるいはコレステロールが高い人です。
若いときから腹8分目の食生活、よく歩くなどの運動をすることで予防できます。
ロコモは、片脚立ちで靴下が履けない、階段を昇るのに手すりが必要である、15分くらい続けて歩けない、などの症状があればロコモになっていると考えられます。
ロコモの予防体操、いわゆる「ロコトレ」をしましょう。片脚立ちとスクワットのやり方をお話します。
まずは片脚立ちです。両目を開けたままで、転ばないように必ずつかまるものがある場所で、片脚を床に着かない程度に上げてください。これを左右1分間ずつ、1日3回行いましょう。支えが必要な方は、机に両手をついて行ってください。
次はスクワットです。椅子を使っての立ち上がりをゆっくり行います。ついで、まっすぐ立った状態から、椅子に腰掛けるようにお尻をゆっくり降ろします。椅子にお尻が着く直前で1-2秒停止し、そこからまた立ち上がります。深呼吸するペースで5-6回繰り返します。これを1日3回行いましょう。支えが必要な方は机に手をついても構いません。スクワットができなければ、机に手をついて腰を椅子から浮かす動作だけでも結構です。
ロコトレで身体をよく動かす運動習慣を身につけるようにしましょう。