兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2016年7月

【金土日】初夏の紫外線が強まる季節

 地表に降り注ぐ紫外線の量が最も高くなるのは春から初夏です。地表への紫外線には波長の異なるUVAとUVBと言われる紫外線があり、それぞれが肌にダメージをもたらします。

 UVAは地表に届く紫外線の95パーセントを占め、皮膚の表皮の下にある真皮層までダメージを与えてしましいます。その結果、皮膚の弾力を失わせ、シワやたるみなどの光老化の原因となります。窓ガラスも通過するので、日常生活の中でうっかり日焼けをしてしまうことになりやすい紫外線です。

 UVBは紫外線の5パーセントを占め、表皮だけに届き、屋外でのレジャー日焼けやその後のシミの原因となります。

 これら紫外線量は、真夏ではなく、少し早めの4月から線量が増え6月にピークを迎えます。

 また、これらの紫外線は、皮膚表皮の細胞を傷つけるのですが、それらが修復される過程でDNAのプログラムが書き換えられる誤作動が生じ皮膚ガンの原因となることがわかってきました。また、子どものほうが、細胞分裂が活発なので、10歳までに大量に紫外線を浴びた子どもほど皮膚ガンの発生率が高いことも報告されています。世界で最も皮膚ガンの患者さんの多いオーストラリアでは子どもに対して長袖や帽子の着用の呼びかけを国が主導して行っています。日本ではまだまだ日焼けは健康の象徴のように思われており、真っ黒に焼いたお子さんを多く見かけます。

 60歳以上の顔中にイボやシミが多発した方に、子ども時代の様子をお尋ねすると、決まって海や山で真っ黒になるまで焼いたとおっしゃいます。中には日光角化症という放っておくと癌になりやすい腫瘍が多発している人もいます。大人はもう少しお子さんの日焼けに対して危機感を持った方がいいのかもしれません。

 紫外線予防には帽子や日傘が大切ですが、UVAやUVB対策の日焼け止めクリームも有効です。ただし、汗で流れてしまうと効果がなくなるので、外出先でのこまめな塗り直しも必要になりますからご注意ください。 

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