兵庫県保険医協会

会員ページ 文字サイズ

健康情報テレホンサービス

2016年12月

【年末年始】 旅行中の薬の飲み方  

 年末年始には里帰りや家族旅行、なかには海外に出かける方もいらっしゃるでしょう。今回は旅行中の薬の飲み方についてお話します。

 まず、国内旅行です。旅行では食事の時間がずれたり、一食抜けたりすることがあるかもしれません。薬を飲む時間は食前、食後などと指示されていますが、飲む時間が少々ずれても心配ありません。しかし、食事時間が大きくずれる時は、食事に関係なく「いつもの時間がきたら飲む」という方法にしましょう。「食事をしたから飲むの」ではなく「時間がきたから飲む」のです。もちろん、糖尿病の薬や痛み止めなどは、食事との関係が大事ですので医療機関や薬局で相談しましょう。

 次に海外旅行の場合です。時差の少ない国に旅行する場合は、国内旅行と同じような飲み方がお勧めです。やはり「時間がきたら飲む」のが基本ですが、だんだんとずらして旅行先の食事時刻に合わせてもかまいません。少々時間が前後しても大事には至りません。

 しかし、朝と夜が逆転するほど時差が異なる国へ行く場合は、「朝食後に飲む薬」と言われても、いつ飲めばいいのか分かりにくいですね。こんな時は飲み方を前もって先生に相談しておきましょう。

 最後に海外旅行に薬を持っていく時の注意点についてです。多くの国では出入国の際、問題なくパスできるのですが、長い旅行で沢山の薬が目に留まるとトラブルになる事もあります。毎日飲んでいる持病の薬は、先生に署名入りの英語の証明書を書いてもらいましょう。時々飲む市販薬の場合は、その名前や成分、使用の目的を英語で書いた説明書を用意しておきましょう。

 また、水薬や粉薬、精神・神経系の薬、インスリンなどの注射器や針は、持ち込み禁止の成分が含まれていたり、麻薬使用の疑いがかけられ、長い時間足止めされたり、薬を取り上げられたりする事もあるようです。こうなっては旅行どころではありません。前もって処方した医師や薬剤師とよく相談するようにしましょう。旅行会社や入国先の在日大使館へ相談、確認するのも良い方法です。 

 では、十分に準備をして心身の健康を保ち、安心、安全な旅を楽しんで下さい。

 

 

 

          
2022年 2022年 2021年 2020年 2019年 2018年 2017年 2016年 2015年 2014年 2013年 2012年 2011年 2010年 2009年 2008年 2007年 2006年 2005年
※健康情報テレホンサービス内検索です。